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クリスマス in 八重山 その6

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宿のお父さんに車で送ってもらい、6時半に「はてるま」に到着。
「はてるま」は、波照間出身の吉本ナナ子さんという方がやっている沖縄料理店で、以前は那覇で長年店をきりもりされていました。一旦那覇の店を閉店されたのですが、今は西表島に移ってお店を開かれています。

はてるまの今日の予約客は私と、2人連れの女性客。女性3人ということで、大きなテーブルに案内してもらい、2人の言葉に甘えてご一緒させてもらうことにしました。2人のうち、Oさんは福島県出身ですが、現在は西表在住。西表に住んでもう5年になるそうです。沖縄の離島が好きで、たくさんの島を訪れた後、住むなら西表だと決めてこちらで食堂での仕事を探して働き始めたそう。今は新しくできたリゾートホテルに転職されています。もう一人のSさんは福島県からOさんを訪ねて旅行で滞在中だとのこと。Oさんに、なぜ住むなら西表がいいと思ったのか訪ねると「どの島もそれぞれ魅力的だけど、島を気軽に出て行き来することは難しい。西表は大きいし、釣りやシュノーケル、ドライブなど、休みの日にできることもたくさんあって飽きないだろうなと思ったから。」と明確な答え。なるほど、確かにいくら海がきれいでのんびりした美しい島であっても、住むとなるとそれが日常なのだから、西表ぐらい大きい島の方がいつも新鮮な気持ちで生活できるのかも。しかも、「島の人と仲良くなりたかった」から最初に働き始める場所にもこだわったそう。ホテルやみやげ物屋だと、どうしても接するのは旅行客ばかり。その点、食堂に勤めたら、地元のおじさん、おばさんたちの暮らしの中で彼らに接することができる。 そういう考え方もあるのか!と目からウロコの私。隣にいたSさんも「そうなの、車で走っていても、すれ違う車や歩いている人が次々手を上げて声を掛けてきてくれて、すごいんですよ。」とうなずいています。

さて、はてるまのお料理が次々運ばれてきます。どれも、地元で取れたものばかり。中でも魚は、吉本さんが自分で釣ってきたものがほとんどだそうです。これを見ているだけでも西表島の自然の豊かさがよく分かります。
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お店の名物、さよりの南蛮漬け。長命草と一緒にいただきます。
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海草を使ったモーイ豆腐。後ろはつぶしたシオアジのてんぷら。
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アジとチヌのマース(塩)煮。ローズマリーの香りが最高。
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おなじみゴーヤチャンプルー。上品で苦味が少なくすっきり。

ふと、Oさんに「沖縄はやっぱり春か夏に来るべきですか?冬の沖縄って見どころに欠けるのかな?」と聞くと「とんでもない!冬には冬にしかないものがありますよ!」と教えてくれたものはクジラでした。特に座間味のホエールウォッチングはクジラとの遭遇の確率もすごいし、お勧めだとのこと。沖縄でホエールウォッチングなんて今まで考えたこともなかったのですが、Oさんも数年前に行って、クジラが海面に尻尾をたたきつけるのを間近で見てものすごく感動したとのこと。それを話してくれるOさんの表情が本当に生き生きしていて、こちらまでクジラを見たような気になってきます。 「ただし船は結構揺れるから、酔っている人もいたけどね。でも、私からすれば、あんなに近くでクジラを見て大興奮しているときに、酔っている暇なんてどこにあるのかって感じ。」そう聞いて、ますます興味が出てきました。座間味って那覇から行く離島で、ダイビングもしない私には今までノーマークの場所だったのですがちょっと気になる場所になりそうです。

食事が終わり、宿まで歩いていくという私をOさんが愛車で送ってくれました。距離的には、10分も歩けば充分だと思っていたのですが、私が甘かった。夜の西表は真っ暗です。しかもOさんが宿のお父さんとも知り合いだというので(お父さんもOさんの働いていた食堂のお客さんだったそうです)快く送ってくれ、また再会を約束して2人と分かれました。 宿に戻ると、「民宿やまねこ」に泊まって約1週間というN君と石垣島から出張で来ているお客さん、そして宿のお父さんが談話室でテレビを見ていました。N君は私と同じ京都出身で、暖かいところへと流れ流れて(宮崎→那覇→石垣→西表)ついに西表のバス会社で就職したそうです。フェリーで那覇に来てからずっと車上生活をしてきたという彼の経験談は本当に面白くて、「いっそのこと、本でも書けばいいのに」と思わず言ってしまいました。私のブログよりよほど面白い文章になると思うのだけどなあ。

クリスマス in 八重山 その6_e0066369_23413492.jpg翌朝、たまたま仕事が休みだったN君の好意に甘えて、また南風見田の浜まで連れて行ってもらいました。このときは引き潮で、浜にはアーサ(海草)がいっぱい。岩についていたのをつまんで食べましたが、砂がついていてあまりおいしくありませんでした。当たり前か。実は、このとき私は本当に現金の持ち合わせがなくて、N君が車で浜に連れて行ってくれなければ、船の出港時間までただじっと宿で時間をつぶすしかなかったのです。N君には本当に感謝感謝です。というのは、前日が土曜日で、バイクを返却してスーパーに行ったとき、幻の石垣島ラー油(石垣島でさえ手に入らない超人気商品)が並んでいるのを見て思わずたくさん買ってしまったのです。クリスマス in 八重山 その6_e0066369_2343479.jpg店を出て、財布の中のお札を数えてみると、宿泊費(2000円)、バイクのレンタル料、「はてるま」での食事代、そして帰りの船の切符代でギリギリ(ほんとにギリギリ)だったのです。びっくりして郵便局を探しましたがもうATMも終了した後。日曜はATMも休みです。しかも西表には銀行はありません。あんなに何度もお金を勘定したのは久しぶりです。これからは、島に行くときはちゃんと現金をしっかり持ってから行かないとな、と反省した私でした。

さて、西表から石垣に移動したら、3泊4日の旅もこれで終わり。また絶対来るぞーと自分に誓って今回の八重山旅行も終了したのでした。八重山、本当に好きだなあ。一生にあと8回ぐらいは行きたいなあ…え、多すぎる?
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アーサのアップ。鮮やかな緑色。おつゆに入れるとおいしい。
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西表の大原港を出港します。また来るよー
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移動中の高速船から見える海。見よ、この透明度!
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クリスマスの石垣空港は搭乗ゲートのスタッフもサンタファッション。
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そして貨物積み込みのお兄さんもサンタファッション。
by cita_cita | 2006-01-06 23:17 | 沖縄
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