<   2006年 10月 ( 21 )   > この月の画像一覧

薩摩料理と薩摩焼酎とブラジル人

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そういえば先週久しぶりに鹿児島に行ったので、また薩摩料理を食べてきました。
そのときブラジル人3人と一緒だったのですが、みんな意外と何でもおいしいと言ってパクパク挑戦してくれるのでうれしかったです。想像力の浅い私は、ブラジルといえばどうしてもシェラスコ料理が頭に浮かんで、肉ばかりが好きで野菜を食べてくれなかったらどうしようかなーって思っていたのですが、なんと3人のうち2人は鶏のさしみまで勇敢に食べていました。しかもさしみを食べられなかった一人は、朝ごはんで生まれて初めて「生卵」を食べていました。彼の住むサンパウロでは生卵を食べる習慣はないそうです。それって、生まれてからの食習慣だからそんなに簡単に変えられないと思うのですが、それなのに果敢にも生卵を食べたのは、食い意地のはった私からみてもすごいことです…。

ちなみに彼ら3人が口をそろえておいしいと言ったのはさつま揚げと茶碗蒸しでした。芋焼酎は、ブラジルのカシャーサというサトウキビからできるお酒とよく似ているといいながらストレートで飲んでいました。ブラジル人おそるべし。
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by cita_cita | 2006-10-31 00:29 | おいしいもの

落ち鮎料理@秋の比良山荘

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ここ数年恒例となりつつある比良山荘に行ってきました。でも鮎の季節に行くのはこれが初めて。これまでは冬の熊鍋と猪鍋のときにしか行ったことがありませんでした。鮎は、初夏のころは若鮎、そこから夏が深まるにつれて大きく成長した鮎、そして秋には子持ちの落ち鮎が食べられるのです。比良山荘の子持ち鮎はここでしか食べられないおいしさだと聞いていたので期待いっぱいで食事に向かいました。

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まずは最初の一皿。ゆずとしいたけ、そして水菜の和え物。酸味の利いたポン酢がさっぱりしていて、秋の香りがいっぱいです。写真には写っていませんが、食前酒のゆず酒とともにサービスされました。

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そして比良山荘といえば、やっぱり鯉の洗い。ここの鯉は全く臭みがなく、川魚が苦手な人にもとても食べやすく美味しいです。ちょうどいい味加減の酢味噌でいただきます。

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そして本日のメイン、落ち鮎の塩焼きです。一人2匹ずつが2回に分けて、合計4匹いただきました。私の住んでいる京都では大阪や神戸と比べて比較的川魚をよく食べるのですが、それでもこんなにおいしい鮎は初めてです。それにしても一流のお店は器と盛り付けも素晴らしいですね。

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自分の皿に鮎を取り分けたところ。見てください、このぷっくりと盛り上がった卵。こんなの今まで見たことない!さらにこんなに成長した鮎にもかかわらず、頭から尻尾まで全ていただけるほど骨も柔らかい。鮎のせいなのか、調理方法のせいなのか…。とにかく味が濃厚で、あの淡白な鮎だとは思えないほどのしっかりした味と香りに驚きました。

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塩焼きを4匹頂いた後、出てきたのは鮎の香味焼き。みりんと醤油で照りをつけて焼いてあります。横に添えられた柚子を絞っていただきます。こちらはまた塩焼きとは違った味が楽しめます…。どうしよう、おいしすぎる…。

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そして最後まで気を抜けないのが比良山荘。これは鮎松ごはん。鮎を一晩漬け込んだだし汁でゴハンを土鍋で炊き込みます。そして上には焼いた鮎と松茸が惜しげもなく一緒に蒸らされて出てきます。この鮎をお店の方が、ひとつひとつ丁寧に骨をとり、身をほぐして混ぜ込んで茶碗によそってくれるのです。これ以上の贅沢があるでしょうか、いや、ないでしょう…

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茶碗によそった鮎松ごはんはおこげもたっぷり。そして鯉こくとともにいただきます。この鮎松ごはんのおいしさはもう言葉では言い表せません…日本人でよかった…(涙)

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そして最後のデザートはしっかり熟れた柿と巨峰。いやー秋ですなぁ。
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by cita_cita | 2006-10-30 21:33 | おいしいもの

「京都でのんびり」 小林由枝

e0066369_0483544.jpg京阪淀屋橋駅の本屋さんで並んでいるのを見つけました。京都生まれ京都育ちのイラストレーターが、京都を紹介したイラストガイド本です。作者の小林さんは大学で日本画を専攻されていたそうで、これがイラストレーターとしての最初の出版物だそう。日本画の要素が入ったイラストは、繊細な色使いとやわらかい線が特徴で、イラストを眺めているだけでもかなり癒し度が高いです。内容も、さすが京都在住の作者が書いただけあって、単なる観光ガイドとは違って、地元に住んでいる私にとっても参考になる情報が満載です。京都は何度も行っているから、そろそろ「暮らしているように」京都を旅してみたいというリピーターにもおススメです。

もちろん下鴨神社や八坂神社などメジャーなお寺や神社もたくさん紹介されているのですが、それらの観光地の周辺のお店やちょっとした路地裏に向ける視点が、まさに住んでいる人ならではの目線なのです。例えば私の氏神様でもある北野天満宮の項目では神社の由来だけでなく、地元のみんなが何気なくやっている牛の像をなでる習慣(自分が良くなりたい場所を撫でます。北野天満宮は学問の神様だから、当然牛の頭はみんなに撫でられてツルツルに光っています)や灯篭に掘り込まれた大黒さんの鼻の穴に小石を入れる習慣(これを落ちないように乗せるのに成功したら、その石を財布に入れて持っていると金運が上がるらしい。私は知りませんでした…)などへぇーと思う情報がたくさん載っていて、これを持って京都を旅すればきっとその場所を訪れる楽しみが倍増するだろうなと思います。京都に来てからこれを買ってもよし、京都以外の場所でこれを読んで次回の計画を練るもよし、はたまたイラストエッセイとして楽しむもよし。

この本を持って旅するなら、断然徒歩がおススメ。歩くスピードでゆっくり回りを観察すればきっとこの本にさえ書かれていないような自分だけの発見ができるような気がします。色んな情報がまんばんなく詰まっているので、歴史好きにも、雑貨好きにも、そしておいしいもの好きな人にもおススメの1冊です。
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by cita_cita | 2006-10-28 00:44 | 読書

「おもちかえりアジア」 おおのきよみ

e0066369_1610648.jpg自分自身は絵がまったく駄目なので、旅に出たときさらさらっと気になった場面をスケッチしたり、絵手紙を描ける人って本当に、無条件にあこがれます。旅用の小さなスケッチブックや、色鉛筆や水溶き絵の具のセットを持って旅に出ることにもあこがれるけれど、結局実現したことはありません。

この本の作者、おおのきよみさんはそんな私にとっては夢みたいな人。 皆さんの中にも「旅の指差し会話帳」シリーズにお世話になったことのある人は多いのでは?おおのさんは、その指差し会話帳のベトナム編や台湾編の挿絵を描いている人なんです。そのおおのさんが、大好きなアジアを旅しながら、「家に戻ってからもこの気分を味わいたい!」という思いで、色々な旅先のお土産を買って帰ります。それがいわゆるお土産っぽいものでなく、調味料であったり、石鹸であったり、果てはバリで買った天蓋ベット用の布や台湾のほうきまで!でも、机の上に飾っておくだけのものより、日常使いながら手にとって何度も見ることのできるものにこそ、愛着がわいてくるものですよね。

この本を読んでいると、自分までいろんな国を旅したような気分になれちゃいます。もちろん、これから旅行の予定がある人にとっては、いいお土産指南のヒントをくれるはず。そして、本の中のコラムやコメントもアジアへの愛がたっぷりで読んでいてとっても幸せな気分になれる。それから、おおのさんがアジアを旅するようになってからこれまでに描きためた数々のスケッチブックの中身も紹介されていて、「絵のセンスゼロ」の私にとってはそれこそためいきものです…立ち読みするだけでも楽しくなれるので、一度本屋で手にとってみてくださいね!
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by cita_cita | 2006-10-26 22:01 | 読書

私のバリ<その5> 「ごはん」 その他編

バリにはナシチャンプル以外にもおいしーい食べ物がたくさんあります!バリも含むインドネシア料理の特徴は辛いこと、でもタイ料理や韓国料理のように唐辛子のストレートな辛さではなく、唐辛子以外の色んなスパイスが入り混じった爽やかかつ複雑な辛さ。昔、学生時代に世界史で「香辛料貿易」とか「東インド会社」って習いませんでしたか?そのとき、ヨーロッパ諸国がスパイスを求めて取り合ったのがインドネシア(ジャワ島)なんです。そんなスパイスの宝庫だから、私達がよく見る瓶詰めのドライスパイスではなく、生の新鮮なスパイスも盛りだくさん!それらをチョベッという石のすり鉢にのせ、ウルカンという石のすりこぎ(どちらも形は日本のとだいぶ違う)ですりつぶして毎日調味料を調合します。サンバル(料理に合わせる辛いソース)もこうやって調理のたびに作るんですよ。だから、市販のボトル入りのサンバルと比べてお店や家で食べるサンバルが断然おいしいのは当然。生の唐辛子、にんにく、しょうが、バワンメラ(小さいたまねぎ)、コリアンダー、カピ(小エビの塩辛みたいなペースト)、塩、酢、ライム汁などをトマトと一緒にすりつぶし、グツグツ煮詰めて作ります。あー書いてるだけで食べたくなってきた…。このサンバルのほかにも魚料理に合うトマトを入れないサンバルもあります。

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私のお気に入りのレストラン、バタン・ワルの看板メニュー、アヤム・リチャリチャ。私がウブドでこれを食べなかったことは一度もありません。私にとっては「これを食べずしてウブドに行ったと言うなかれ」というほどの大好物。鶏肉のスパイシートマトソース煮込みです。このソースがもうたまらん!うますぎ!トマトにココナツミルクの甘さとチリの辛さが絶妙で、たっぷり入ったシイタケもまたうまし!これのソースでゴハン何杯でもいけます~!アヤムは鶏なんですが、リチャリチャは一体何の意味か、バリ人に聞いても「忘れちゃった」と言われました(笑)ちなみに鶏肉をイカに変えると、チュミチュミ・リチャリチャという冗談みたいな名前になります。

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定番ナシゴレンも一応食べときましょう。これは庶民派食堂「タマン・ワルン」のナシゴレンです。ナシ=ごはん、ゴレン=炒め(揚げ)。インドネシア風炒飯ですね。店によって、味付けが違うので食べ比べても楽しめます。唐辛子の味が強い店と、コショウの味が強い店があるかな…個人的には上にバワンメラ・ゴレン(たまねぎ)のカリカリフライが載っていないと1点減点です。これは載ってるので合格。

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これは定宿スナルタハウスの朝ごはんのナシゴレン。家庭で作るナシゴレンは、市販のサンバルで手早く作ることが多いのでお店のとはまた違う感じ。バワンメラゴレンはないけど、上に卵とサテが載ってるので合格です。本当は半熟目玉焼きが好物なんですが、バリは生卵を食べる習慣がなく、しっかり火を通したものが一般的なんです。そしてなぜか付け合わせの野菜はきゅうり(バリのきゅうりはでっかくて歯ごたえが柔らかく薄味)であることが多い…。

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ソトアヤム。ソト=スープ、アヤム=鶏…チキンスープですね。私にとってはレストランで注文に迷うときの救世主的存在。 あ、そうだ、これがあったんだ!というメニュー。毎日食べられるぐらい大好きです。いつもソトアヤムの素を大量に買い込み、日本で作るぐらい大好きです。これ、ホンマにおいしいんですよ。鶏のだしがよーく出たスープに、しょうが、にんにく、クミン、シナモン、ターメリックなどなどたっぷり入ってスパイシー。あれ、この材料ってカレーと同じやん?と思ったあなたは鋭い。そう、ソトアヤムはスープカレーのような味。マジックスパイス(札幌発祥のスープカレーの元祖)の店長がインドネシアでソトアヤムにハマってスープカレーを編み出したというのは知る人ぞ知る話。でも、ソトアヤムがスープカレーと違うのは、裂いた鶏肉と春雨がいっぱい入ってること。そしてトッピングにゆで卵とトマト、これ重要。だからスープだけでお腹いっぱいにできるんです。

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これは私の御用達、Indofood(ハウスとか味の素みたいな会社)のソトアヤムの素。

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これは今回の新規開拓メニュー、ミーアヤムジャカルタ。ミー=卵麺、アヤム=鶏、「ジャカルタ風汁そばの鶏そぼろのっけ」って感じかな。お椀に麺と、その上にトッピングした「油そば」風のものと、中華風のスープがセットになっています。このスープを麺にかけて食べてもいいし、バラバラでもお好みで。よーく混ぜて、スープをかけずに食べるとそぼろが麺に絡んで坦々麺風でこれがめちゃウマ。今回はスープにバクソ(肉団子。バリ人の大好物)を入れてもらいました。この店で一番豪華なメニューはミーアヤムスペシャル。私の食べたものに、さらにマッシュルーム、野菜、ワンタンなどいっぱい入っています。

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これは私がよく行くワルン・タマンという食堂のアヤムゴレン。(鶏の唐揚げ)ここは中国系の店なので、甘辛ソースで味付けしてあります。お約束のカンクン・プダス(空心菜のピリ辛炒め)と共に。となるとビールは欠かせないでしょう。

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これは家のゴハンシリーズ。スナルタハウスの家族の昼ごはんを食べたときに撮ったものです。家の日常ゴハン=ナシチャンプルということがよく分かりますよね。ふだんのおかずは、テンペや、タフゴレン(厚揚げ豆腐)、鶏を煮たり揚げたりしたもの、野菜の塩茹で、サテ、干物の魚を焼いたもの、ゆで卵などが一般的。一番下写真の黄色いのはナシクニン(ナシ=ごはん、クニン=黄色)の混ぜゴハン。ターメリックで色づけした、特別な日のごはんです。バリにはヒンドゥー教にまつわるたくさんの儀式があり、その中にサラスワティという日があります。これは智恵と学問の神デヴィ・サラスワティにちなんだ祭日で、この日は学校は休み、教科書や本にお供えをします。そしてサラスワティの翌日にはナシクニンをお供えし、家族もそれを食べるのです。日本のお供え物と一緒でお供えしたものは後で神様から私達がいただくことになっています。この写真は、全員が食べた後、残ったナシクニンと様々なお供えのトッピング(煮干しとか鶏肉とかきゅうりとか色々)を一緒に混ぜたものでした。おいしかったー。

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これは儀式のあとで参加者にふるまわれたごはん。儀式に人が集まると、色んな食べ物が並べられ各自で取って食べます。だいたい、これと小さなアクア(水)かビンのスプライト(冷えてないことがおおい)にストローを差したものが出ることが多いかな。お客さん用なので、ミーゴレンとかバビグリン(豚の丸焼き。これはバリで一番のごちそう!)をほぐしたものなんかもありますね。

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デザート編。これはエスブア。エス=アイス(氷)、ブア=果物、バリ版カキ氷ですね。エスチャンプルというメニューもあって、ほぼ同じ意味で使う場合もありますが、私のイメージではエスチャンプルのほうが氷の粒が大きくて、ベトナムのチェーみたいな感じがします。バリではこのようなピンクのシロップをかけることが多いです。そして上にいろんなフルーツが載ります。このシロップと練乳をソーダに入れたソーダグンビラ(幸せソーダの意味)もバリ人のお気に入りです。甘い!バリ料理も他の東南アジア同様、辛いモノは辛く、甘いもんはとことん甘いのです。

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おまけ。友達の家に行ったらゴハンをすすめられ、もう食べたからと断るとサテをすすめられ、それも断るとコーヒーならいいだろうと言われ承諾すると、コーヒーと一緒に甘いお菓子がこんなに…だからおなかいっぱいやっちゅーねん!と言いたいところをぐっとこらえて食べましたよ。蒸しパンっぽいのとういろうっぽいの…どっちもめちゃくちゃ腹にたまります…しかもコーヒー激甘やし(笑) バリ人にとって、砂糖をたっぷり使うというのは最高のもてなしなのです…。
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by cita_cita | 2006-10-24 22:49 |

「藍の空、雪の島」 謝孝浩

e0066369_2132181.jpgこの本は、事実をもとにした、物語といってもいいかもしれません。以前紹介した「スピティの谷へ」の著者である謝孝浩さんが日本で、それもたまたま乗った電車の中で知り合ったワンディという少年をモデルにした作品です。2002年に出版した「カンボジアからやってきたワンディ」は、このワンディをモデルに描いたドキュメンタリー、ノンフィクションの作品でした。この「藍の空、雪の島」という本は、ワンディの体験を、ノンフィクションという制限に縛られず、想像の部分も交えて書かれた小説なのです。

ワンディはカンボジア生まれ。8歳のあの日まではプノンペンで両親や兄弟と幸せに暮らしていました。あの日、黒い服の人達がやってきて、プノンペンは危険だから数日間だけ町を出て村に行くように言われます。でも、ワンディ一家はプノンペンに戻れませんでした。最初は強そうでかっこよく見えた黒い服の人達はポルポト派の兵士たちだったのです。黒服は「町に住んでいた人はみんな悪い人たちで、村に住んでいい人になる必要がある」といい、ワンディたちは放浪生活を余儀なくされ、炎天下の乾季のカンボジアの乾ききってひび割れた道を歩き続け、のどが渇くと多くの人が群がる水溜りで水を飲みました。そんな日々の中で、ワンディの幼い弟はかわいいプクプクのほっぺたの面影もなくなり、衰弱して死んでしまいます。そしてやっとある村にたどり着いたワンディたちにポルポトは過酷な強制労働を命令します。

強制労働と極貧生活だけでなく、ポルポトの暴力におびえながら暮らす毎日。少しでも逆らったり、働きが悪かったりすると気を失うまで棒で殴られる恐怖。そんな中でもワンディは自分を助けてくれる友達ラドゥーを見つけ、過酷な状況の中でたくましく生きていきます。そして、この村ではある日突然、人が消えることも珍しくありませんでした。その人達が戻ってくることもなく、どこに行ったのかも誰も知りません。ワンディの長屋の隣に住んでいたおじさんも、ケガをしていた村人を手当てしたことが原因で、「お前はプノンペンじゃ炭売りだったというが、本当は医者なんだろう」と怒鳴り込んできたポルポトに半殺しにされ、そのままどこかに連れ去られてしまったのです。そんなある日、ワンディたち子供の中から「優秀な者は学校に行かせてやる」と選ばれた数名がワンディの村を去ります。その中にワンディの親友ラドゥーも混じっていました。あとで分かった話では、彼らは学校ではなく、黒服の仲間になるための特訓を受けさせられたのだワンディは風の噂に聞きます。

そんなどん底の状況の中、あるとき緑の服を着た人達がやってきて、黒服たちを追い払い、ワンディを救ってくれました。緑の服の人達は、ベトナムから来た兵隊だとのことでした。3年半ぶりにプノンペンに帰ったワンディ一家は、もはやそこには自分たちが生活していける場は何もなくなっていることに気付きます。ここにいれば、またいつ黒服がやってくるかもしれないと考え、ワンディの父は緑の服の人達の国、ベトナムに逃げることを決めます。逃亡を手伝ってくれるガイドが数百メートルほど進んでは、安全を確認し、懐中電灯を点滅させます。ワンディ一家はそれを見てガイドに追いつきます。そんなことを気が変になるほど繰り返し、ついにベトナムにたどり着きます。言葉の分からないベトナムでの生活、そしていつしかワンディたちは夢を求めて「イープン」(日本)を目指すように…お父さんはこういいます。「ワンディ、イープンはいいところだぞ。食べ物も着るものもいっぱいで、誰も飢えたりしていないんだ。争いも無く、住んでいる人たちも優しい人ばかりだぞ」。でも、イープンに行くためには、あのプノンペンを超え、バンコクからイープンを目指さなくてはいけません。その最中にも家族が離ればなれになったりようやく再会できて…そしてタイでも難民キャンプでの生活が待っていました。ワンディには次から次へと試練が待ち受けています。でも文章は淡々と続いていくので、悲惨さは少ないかもしれません。そういう意味では、他のカンボジア難民に関する本を読むのが苦手な人にもとっつきやすいかも。

そして、ワンディ一家が最後にたどり着いた、夢にまでみた国、イープン。果たして、「雪の島」イープンではワンディが夢見たような暮らしが待っていたのでしょうか…?
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by cita_cita | 2006-10-23 23:22 | 読書

私のバリ <その4> 「ごはん」 ナシチャンプル編

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ナシチャンプル。それはバリの定番ごはん。ナシ=ごはん チャンプル=混ぜるの意味だけれど、混ぜごはんとは違って、ごはんの上にいろんなおかずが少しずつ載った状態で出てきて、食べる人が自分で混ぜながらいただくのです。この上に載ってるおかずが味も種類も店によって少しずつ違うのが楽しい。バリ人なら絶対自分のお気に入りのナシチャンプル屋さんを持っているはずです。また、おうちで日常的に食べるご飯も、ごはんを自分で皿に盛って、その上に何種類かのおそうざいを好きなだけのっけて食べるという意味では同じくナシチャンプルですね。

私がバリに行き始めた最初のころは、このナシチャンプルよりももっと日本人にメジャーなナシゴレン(焼き飯)やミーゴレン(焼きそば)ばっかりに目を奪われていたのですが、今は滞在中の昼ごはんのほとんどをナシチャンプルを食べて過ごしています。ナシチャンプルって、最初は地味に見えたのですが、何度も食べているとだんだんよさがわかるっていうか、飽きないっていうか…。例えば、日本でも毎日食べられるのって、お寿司、天ぷらとかすき焼きじゃなくって、やっぱりご飯とおかず数種類の組み合わせ。それも特別ごちそうなおかずではなく、お惣菜っぽいものね。ビビンパと同じでごはんとおかずバラバラよりもよく混ぜるほどおいしさが増すような気がします。そういえばビビンパも混ぜる(ビビン)ごはん(パッ)という意味でしたね。

ナシチャンプルって、基本的にどこでもお持ち帰りができるんですよ。頼み方は簡単。「ブンクスして」って言えばいいんです。ブンクス=包むっていう意味。昔はバナナの葉っぱでブンクスするのが普通だったのですが、今は円錐形にたたんだ防水紙に上手にくるんでホチキスでパチンと止め、手提げのポリ袋に入れてくれます。おかゆとか、スープとかカキ氷とか結構水気のあるものでもブンクスできちゃうので最初はびっくりですが、家に持ち帰ってお皿の上で開けば全然大丈夫。こぼれません。

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これは私の一番お気に入りの店のナシチャンプル。個人的な好みで写真のサイズも大きくしてます(笑) ウブドからバイクで10分ほどのクデワタンという村にある店です。名前は知りません。でも、ウブドで「クデワタンのナシチャンプル」と言えばみんな知ってるぐらいの有名店です。ここのは鶏肉のおかずのバリエーションが豊富で、味もスパイシーですっごくおいしい。もも肉、胸肉、レバー、手羽先などいろんな部分が入ってますよ。カチャン(豆のこと。この場合はピーナツ)ものっていて、これが意外とごはんに合う!
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これがお店の外観。ホント、なんでもないたたずまいですよね…。

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こちらは今回新規開拓したPak Sedanという店のナシチャンプル。ここはクデワタンのを超えたかと思うぐらい私好みの味で、大満足。人気のある店で、売り切れ次第閉店なのです。ここがおいしかったと伝えると、バリ人の友達も自分にもイチオシの店があるけど名前は知らないと言っていて、結局あとで2人ともこの店の話をしていたと分かって笑いました。頼んで連れて行ってもらったら、同じ店だったのです。ここは辛さ控えめで(といってもバリだからそれなりに辛い…)サテ・リリッ(つくねのサテ)がふんわりしてておいしいー。これで6000ルピア。日本円だと75円ぐらい?

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これがPak Sedanの外観。ここはウブドからハノマン通りを南下し、デンパサールに向かうとき左折する交差点(ガソリンスタンドの角)を曲がってすぐのところにあります。

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お店のおじさん。この人がSedanさんなのかな?(Pak SedanとはSedanおじさんという意味です) カメラを向けると、ナシチャンプルを盛り付けるジェスチャーをやってくれました。ありがとう~!

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これはワルンテガスという店のナシチャンプル。かなり有名な店です。おいしかったけど、前の2軒と比べるとちょっとボリュームが少ないかな…?

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ワルンテガスのショーケース。どのナシチャンプル屋さんもこんな感じでおかずを色々並べています。これがナシチャンプル屋さんの目印!盛り付けはお店のセンスに任されています…この3件の中では、クデワタンの盛り付けがNo.1?

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これはちょっと感じが違うと思いませんか?上の3つはバリ人も日常的に通うお店なんですが、これは外国人向けのちょっとおしゃれなバタンワルというお店のナシチャンプルなんです。味付けも外国人向けに辛さ控えめです。でも、個人的な意見を言うと、ナシチャンプルは絶対に地元向けのお店のほうがおいしいと思うな。

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これはまたちょっと違うタイプのナシチャンプル。厳密にはナシチャンプルとは別ジャンルなのかも?パダン料理という種類のごはんです。パダンとはスマトラ島のパダン地方が発祥の料理で、特徴はインドネシア全体の中でもかなり辛いこと、カレーの風味がついた料理が多いこと、肉だけでなく内臓系や野菜のおかずが豊富なことなど…。あと、なぜかお店が深夜までやってるところが多い…(24時間営業の店も…なぜパダン料理だけ?) 味付けもバリの料理とはかなり違います。私は特にアヤムゴレン(鳥のから揚げ)がバリやジャワ風のものと比べておいしいと思います。カラッとしていて、いくらでも食べられる感じが…この時はなすびを注文したらまるごと一本載せられてしまいました(笑)

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パダン料理店の見つけ方はとても簡単。パダン料理のお店はショーウィンドーにおかずの入ったお皿がいーっぱい積み上げてあるのです。(トップの写真参照)昔は入って席に着いたらどんどん勝手におかずを取り分けた小皿が運ばれてきて、食べた分だけ清算するというのが主流だったみたいですが、このお店は店を入ったときに自分で「これと、それと…」と注文して好きなものを乗せてもらうスタイルでした。

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最後におまけ。これはスナルタハウスの家族のごはん。昼間、宿でぼんやりしていると必ず「スダ マカン?」(もう食べたの?)って聞かれます。まだと答えると、必ず家のご飯を食べなさいと言われるので、ついお言葉に甘えて食べちゃいます。これもまたナシチャンプルですね。上に乗ってる茶色いのはテンペ(納豆のバリ版みたなの。でも全然臭くなくておいしい!)の揚げたもの。

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家の台所に並んでいるご飯とおかずを自分で好きなように取って食べます。バリでは日本のように家族そろって食卓を囲むという習慣がないので、みんな自分の生活時間に合わせて好きな時間に自分の分を台所に取りに行って一人で食べるのが一般的です。食べる場所も庭だったり自分の部屋だったりリビングだったりそのときの気分で…
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by cita_cita | 2006-10-21 00:55

「スピティの谷へ」 謝孝浩

e0066369_22134312.jpgまず、なんといっても写真が最高です。基本的にはインドのスピティ地方を紹介した紀行文(旅行記というよりは、何度かにわたる滞在の記録)なんですが、かなりの量の写真が収録されています。またこの写真の出来がどれもこれもすばらしいものばかりで、これだけで写真集にしても全然イケると思います。

著者の謝さんは標高6千メートルから、海面下40メートルまで、フィールドを飛び回っているフリーランスライターです。大学時代から探検部に所属し、卒業後は秘境専門の旅行会社に就職し、いわゆる“秘境”といわれるところにはほとんど行ったそう。例えば、南アフリカのスワジランド、マリ、パタゴニアやギアナ高地、リビアとかサウジアラビアなど…。もう、あらゆるところを行き尽くしたとき、心に残っていたのが大学時代に探検部で何度も行ったヒマラヤの山々。それからネパール、ブータン、チベットなど、いわゆるチベット仏教圏を重点的に訪れるようになり、飛行機の機内誌で見た写真がきっかけとなって、このスピティを知ったそうです。その写真は切り立った崖の山肌にへばりつくように建っているゴンパ(チベット仏教の僧院)の写真。スピティ地方にあるダンカール・ゴンパという場所でした。

スピティはインド最北にある標高3200~4200メートルの地方です。国としてはインドになりますが、チベット高原に接しているので文化圏としてはチベットそのものなんです。ダライ・ラマも大きな法要をすることがあります。たとえ隣村であっても4000m以上の峠を1つ越えたり、700m以上の起伏のある谷をまたいだ向こう側にいかなければならなかったりします。また1996年までは外国人が入ることは許されていませんでした。謝さんが初めてこの地を訪れたのは97年、それから何度にもわたり2人のカメラマンと共に同じ場所に通ってこの本ができあがりました。

この本の中にはいくつものエピソードが収められていて、そのそれぞれにスピティで生きる老若男女(高僧の生まれ変わりとして6歳で親元を離れて出家することになった子供から、20歳で亡き父親の後を継いで山の郵便局長になった女性、そしてダライラマとともにチベットからインドに亡命した高僧まで…)の姿が、彼らの日常にふらりと入り込んだ謝さんの視点から生き生きと描かれています。その一人一人の表情が、目が、とてもとても魅力的なのです。このスピティの風景の風景のこれまた美しいこと!チベット特有の信じられないほど青く濃く、そして澄みきった空の色、一面に実った小麦の金色、高地に張り付くような棚田の緑、祭りの日の僧たちのまとった鮮やかな衣装の赤や黄色、そして厳しい冬の雪の白と対照的な家の中の温かいオレンジ色。でもやっぱりこれらの景色にも負けないスピティの人々の顔が最高なのです。

旅行好きの人、チベットに憧れる人はもちろん、それ以外の人も読んでみればきっとスピティという名前を忘れられなくなると思います。まるで何かのおまじないを唱えるみたいに、「スピティ」と聞くだけで温かいような、深く穏やかな呼吸をしたときのようないい気分になれることうけあいです。こんな本が家で布団にもぐりながら読めるなんて、謝さんに感謝しなければ。だって、今の私の体力と根性では、いくらお金をためて休みを取ったって、きっと謝さんが歩いた同じ道のりを歩くのは無理ですから、ね。

スピティについて興味が出たひとはぜひここを覗いてみて!謝さんと2人のカメラマン、丸山さんと三原さんが手がけるスピティのサイトです。
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by cita_cita | 2006-10-19 22:20 | 読書

私のバリ <その3> 「おみやげ」

バリのお土産…最初のころはやっぱり定番のアタのかごとかカバン、バティックのサロンなんかをたくさん買い込んでいましたが、最近は頼まれない限り買わなくなってしまいました。だんだん「また行くから今度」みたいな気持ちになっちゃうんですねぇ。

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ココナツ石鹸
天然のココナツオイルで手作りされていて、お肌にもやさしく、アロマオイルの香りに癒されます。お土産物だけでなく、ウブドやクタの街中だとスーパーでも安く手に入ります。これは最近人気のKOUというお店のもの。ここのは少し割高だけど、ラッピングが可愛いのでプレゼントにしても喜ばれます。香りは色々あって、ジャスミン、オレンジ、バニラ、レモンティートゥリー、ミント、フランジパニなどのミニソープの詰め合わせも。この詰め合わせには入っていないけれど、ローズの石鹸がすーっごくいい香り!ちなみにスーパーで売っているものの中ではオレンジ&ジンジャーっていう香りがイチオシです。

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Kopi Bali(コピバリ)
バリのど定番みやげ。コピはコーヒーのこと。豆をエスプレッソの粉ぐらい細か~く挽いてあって、インスタントコーヒーのように直接お湯に溶かして、粉がカップの底に沈むのを待って上澄みを飲みます。酸味は少なく、ほろ苦さと麦茶みたいな香ばしさが特徴。最初は粉っぽく感じるけど、けっこうクセになる味。ちなみにバリでは、これよりインスタントコーヒーのほうが高級品。スナルタのお母さんは私がこれを好きだと知っているので帰国するときは必ず3、4袋持たされます。


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giziスーパークリーム
東ティモールで取れる美肌効果のある海藻に果物の成分を足してできたクリームだそうです。ちょっと光沢のある不思議なつけごこちのクリームです。塗るとどんどんお肌に浸透して、べたつくこともありません。特にに乾燥で疲れた肌が元気になる感じ。化粧下地にも使えるそうですが、どちらかというと眠る前につけて、朝顔を洗ったときのほうが効果が実感できる感じがします。一部のバリフリークの間で話題になったせいか、スーパーTinoでは品切れで、デルタデワタ(ウブドで一番大きいスーパー)で手に入りました。顔につけるのに抵抗がある人は、とってもお手ごろなので手足にじゃんじゃん使ってもいいかも。

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Baygon 蚊取り線香ジャスミンの香り
Baygonってインドネシアでは定番の蚊取り線香のブランドなんですが、そのジャスミンの香りのが出ているのです。色も緑ではなく紫色。これを焚くと、お香のような香りが部屋にたちこめます。あくまでも蚊取り線香なので、お香よりは煙が強いですけど、廊下や窓際、屋外なんかの風通しのよい場所で焚くと、とってもいい香りです。

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Molto
洗濯用の柔軟剤です。なんでバリまで行ってそんなもの?と思うなかれ。バリ島に一度でも行ったことのある人なら、この香りだけでバリにトリップできるはず。バリではどこのホテルに行っても、シーツやタオルはこのMoltoの香りでいっぱいです。また、ホテルでランドリーをしてもらうと、洋服もこの香りになって返ってきます。日本の柔軟剤よりはかなり粘り気が強く、香りも強いので、量をひかえめに使っても充分バリ気分に浸れます。香りの種類もすっごく豊富。バラ系、石鹸、ジャスミン、ラベンダーなど迷ってしまいます。

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Tango
ウエハースのお菓子です。小さな一口サイズのがいっぱい入ってるので、会社で配ったりするのにとっても便利。バリでも空港でマカデミアナッツとか売ってますが、残念ながらハワイのと比べると味が落ちるというか粉っぽいというか…。でもこのTangoは文句なしにおいしいと思います。味のバリエーションはチョコ、ティラミス、イチゴ、バニラなど色々。

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ABCサンバル(小袋)
これもバリ土産の定番、サンバルです。ケチャップみたいに見えますが、かなりピリ辛です。おすすめの使い方はやっぱりチキンの唐揚げ(アヤムゴレン)につけることかな。意外と焼き魚(サバ・イワシ系)にも合いますし、ギョーザとか目玉焼きにもOKです。あともうひとつ、とってもジャンクな使い方なんですが…インスタントの焼きそば(UFOとか)を食べるとき、ソースと一緒に混ぜると、即席ミーゴレンのできあがり!ビールが進む進む!プラスチックボトルのタイプが有名ですが、こんな小袋タイプもあるんですよ。


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ヨガパンツ
これ、めちゃくちゃいいです。知る人ぞ知る、バリのゴアパンツ。フィット感抜群なのに下着のラインも響かないし、しかもなぜか足が長く見える。ヨガ以外の、眠るときに履いていてもすっごく楽です。日本でもネットで販売されているようですが、現地で買うメリットは直接試し履きして選べることですよね。ヨガをやってる方、バリにいったらぜひ!
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by cita_cita | 2006-10-19 00:38 |

「ナミイ!八重山のおばあの歌物語」 姜 信子

e0066369_0305731.jpg先日京都シネマに見に行った「ナミイと唄えば」の原作となった本です。作者の姜信子(きょうのぶこ)さんは横浜生まれの作家で映画の中ではナミイの「家来」として紹介されていた方。1986年に「ごく普通の在日韓国人」という作品でノンフィクション朝日ジャーナル賞を受賞されています。(この本も興味があったので、一緒に図書館で借りてきました。これから読もうと思っています)


おおまかな中身は、映画とかぶっているところもあるのですが、映画では描かれていなかった背景や、私が見落としてしまっていた部分もたくさん含まれていて、やっぱり読んでよかったです。これを読み終わって、もう一度映画を見たくなりました。

この本の中で、三線をかき鳴らし、ひとしきり唄い、踊った後ナミイおばあが言う台詞にハッとしてしましました。ひとつは、多分映画では出てこなかった台詞、もうひとつは映画で聞いたときもとても印象的だった台詞です。それはこんな台詞です。

「アンタたちはみんなカミサマを頭に乗せて生きているさ。アンタたち、みんな、ひとりひとりがカミサマで、ひとりひとりがとっても大切なお方。アンタたち、カミサマをきちんと喜ばしてるか?自分をきちんと喜ばしてるか?すぐそばにいらっしゃるカミサマを見もしないで、神も仏もあるものか。」
「バカみたいだけどよ、こんなにかして生きていかれるんだよ。こんなにかしないと生きられない。生きるためにはよ、あんなにもこんなにもしてよ。知らない人にはね、これはバカのおばあだなと思うかもしらないけれど、自分は生きるためにはよ、バカにもパーにもならんと生きられない。」


ああ、やっぱりもう一度あの映画の中のおばあに会いたくなってしまいました…。
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by cita_cita | 2006-10-18 23:56 | 読書