カテゴリ:沖縄( 55 )

沖縄やんばる旅 2006 その1

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9月9日から3日間、超割を利用して沖縄に行ってきました。
超割期間中、沖縄と北海道は2大激戦区のため、残念ながら石垣便はGETできませんでしたが、なんとか神戸発着の那覇便を予約することができました。

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初めての神戸空港。まず、ポートライナーの駅から近さにびっくり。駅を降りて出口を出たらいきなり空港。まさに直通です。そしてこじんまりした空港のサイズにもびっくり。コンパクトでちょっと気の利いたお土産屋さんなんかが入っていて(ケーニヒスクローネや一番館とか神戸スイーツのお店がいっぱい)空港っていうよりは駅ビルって感じ。さすがに新しくできたばかりだけあって、とってもキレイでした。

お昼ごろ那覇に到着し、レンタカーを借りて出発!と書くとスムーズなようですが、那覇でレンタカーするのにはいつも一苦労。私はいつも超お手ごろなスカイレンタカー(旧エックスレンタカー)を利用するのですが、空港近くの営業所で借りる場合はまず空港で送迎のバンに乗り込むまでに長蛇の列。やっと営業所に到着してもそこでまた待機…結局飛行機が到着してから運転開始できるまでに、ゆうに1時間はかかってしまうんですよね。前回はDFS営業所で借りることにしたのですが、その場合はとりあえず空港からゆいレールでDFSのあるおもろまち駅まではスムーズに移動できるものの(ちなみにゆいレールの往復切符はサービスされます)DFSに到着してからその中を通過して最後の最後にやっとレンタカーの受け取り場所があるんですよね。これがクセモノで、つい途中のお店で道草食ってしまい、しかも受け取り場所に到着してからさらに30分~1時間待ち。次からはまず受け取り場所に直行して、待ち時間中にゴハンを食べるなりお店を冷やかすなりすることに決めました。

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今回私に割り当てられたのはHYUNDAIのTBというタイプの車。HYUNDAIの車を運転する
のは初めて。でも、国産の車とそんなに大差ないですね。日本だとヴィッツあたりのクラスになるのかな。ボディカラーがかなり変わったグリーンなので、駐車場に停めたとき探すのが楽でした(笑) 豊見城から南風原南IC経由で高速に乗り、そのまま終点の許田ICまで。ここから先は高速道路はないのでのんびりドライブです。途中、中山そばでソーキそばのお昼ご飯。この84号線沿いには沖縄そばの名店が何軒もあるので有名ですが、お目当てだった山原そばが今日はもう売り切れで閉店だったので、第2希望のこちらへ。でもこちらもだしが利いててとってもおいしかったです!

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中山そばでお昼。ソーキを頼んだのですが、三枚肉のそばもおいしそうでした…。同じ沖縄そばでも本部地方のは丸みのある八重山そばと違って平たいちぢれのある麺でかなり歯ごたえがむっちりしておいしいのです~!ダシも八重山より本島のほうはしっかり目かな。

その後、おなじく84号線沿いから少し山の中に入ったところにある「やちむんカフェ シーサー園」へ。ここは最近本部地区で増えている「山カフェ」の中でもそのブームのきっかけを作ったお店ということで、以前から行ってみたかった場所です。1Fと2Fがありますが、断然2階がおすすめ。よくガイドブックに載っているのも、すべて2階からの眺めです。ただし、2階は大人気なので、週末などは待ち時間が発生することも多いみたい。私がいった時間はたまたまラッキーにも待ち時間なしで案内してもらうことができました。

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2階の壁が1面すべてオープンになっていて、1Fの屋根部分とその上に並んでいるシーサーたちを見ながらお茶が楽しめます。そのバックには雄大なやんばるの森の景色とお店の方が丁寧に作り上げたよく手入れされた美しい花のある庭が楽しめます。

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ドリンクメニューがメインですが、ちんびん(沖縄の黒糖クレープみたいなの)やヒラヤーチー(沖縄風のチヂミみたいなの。こっちは甘くない)などの軽食も。私は大好物の「ぜんざい」を頂きました。1月に那覇の千日という店でも食べましたが、沖縄でぜんざいといえば「氷ぜんざい」のこと。カキ氷の底に大粒のふっくら金時豆がたっぷり入って、黒糖風味のみつがほんのり自然な甘さでおいしいんです。本土のカキ氷は氷が解けてしまうと美味しくないですが、このぜんざいは解けた部分をすくって飲むのもおいしい!

本日の宿泊地、今帰仁(なきじん)に向かう前に美ら海水族館近くの備瀬(びせ)というところに立ち寄りました。ここはフクギ(福木)の並木で有名なところです。フクギは背が高く丈夫な幹を持つ木で、葉がびっしり茂るので沖縄では台風に備え防風林として、あるいは火事が広がるのを防いでくれる木としてよく植えられますがこの備瀬集落のフクギ並木は他にないほどの規模で観光地としても有名になっています。備瀬はその地形から台風の被害にあいやすく、また夏の昼間の暑さも相当らしいのですが、このフクギの並木の下にいると外の暑さが嘘のように昼間でも薄暗く、涼しいのです。フクギの葉の隙間からもれる木漏れ日がなんだか懐かしい感じで、なぜか子供のころの夏休みの風景を思い出してしまいます。そういえば、最近読んだ「海のふた」(よしもとばなな著)の中でもフクギ並木が重要な小道具として登場していました。たしかあの本の中では奄美大島のフクギでしたっけ。

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これが備瀬のフクギ並木。並木の外の強烈な日差しが嘘のよう。

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備瀬を出発し、本日の宿「結家(むすびや)」へ。この宿の存在は、以前竹富島で「小浜荘」に泊まったときゆんたくテーブルにおいてあった「オキナワ宿の夜はふけて」(カベルナリア吉田著、東京書籍)を読んで知りました。なんだかとても印象に残る文章で紹介されていて、チャンスがあればいつか行ってみたいなと思っていた宿です。あれからちょうどほぼ1年、思ったより早く実現しちゃいましたね。結家の名物は女将さんの結さん。(お客さんには”結ねぇ”って呼ばれています)大阪出身の女性で、昔サーカスに所属していたときに(!)沖縄に来てここが大好きになり、なんとお金を貯めて移住して宿を始めてしまったという方です。女の細腕一本でこの宿を経営し、わずか5年ほどの間に超人気宿にしてしまったなんてすごい!でも、「予約が取れない宿」というウワサは本当で、私が到着した日もかかってきた電話に「ごめんなさい、今日は満室なんです」とヘルパーさんが何度も応対していました。那覇から近い場所ならともかく、本部半島のこんなに行きにくい場所なのに…。
残念ながら私が到着した当日は結ねぇは外出中。明日戻ってくる予定だけど分からないとのこと。私が出発するあさっての朝までに会えることを期待して部屋に向かいます。

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これが私の泊まった部屋。ドミトリー(共同部屋)で1泊2000円。2階の部屋だったので、窓からの眺めが最高!こんなに海に近い宿なんて、沖縄でもそうそう無いのでは?ちなみにこの部屋のベランダからの眺めは今発売中の雑誌SAYでも紹介されていました。結姉も登場しています!

結家ではゴハンはついていない(素泊まりのみ)なので、皆材料を買ってきて自炊したり外食したりします。でも、大体皆何か1品作って夜8時にテーブルの周りにあつまり、遅い夕食&宴会をするのがここの定番みたい。私は何を作ろうかな…と思っていたら、常連客のヨッシーとGOさんが近くにある地元仕様の居酒屋に行こうと言うのでお言葉に甘えて付いていくことに…。お店の名前はその名も「海の幸」。結家のみんなは「うみさち」って呼んでました。いつもは地元のおじさんで熱気ムンムンらしいのですが、この日はそうでもない。どうやら、翌日に今帰仁村の議員選挙があったので(沖縄全体で選挙デーだった)みんなこの日ばかりはそれどころではなかったみたい。京都や大阪では選挙離れが深刻だけど、沖縄では選挙は熱~い一大イベント。住民の生活に直接関係することが多いからみんな必死だそうです。お店の人に聞いてみるとオバアも票集めに走り回って大ハッスルするらしい。

うみさちでは、飲み物だけオーダーしてじっと待っているとお任せでどんどん色んなものが出てくる出てくる。そしてどれもこれも新鮮でおいしいったら!よほど仕入れが新鮮なのだろうと思ったら、どうもお店のおかあさんであるツヨ子さんが自分でタコやら貝やらウニやら取ってきてるらしい…すごすぎる(笑)あとはお父さんが釣ってきたり、漁師さんからイキのいいのを譲ってもらったり。そりゃ新鮮だ。この日もツヨ子さんが取ってきたウニが山盛り。

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ウニ(ぱっくり開いてるけどまだ動いてる)にスプーンを突っ込み身をすくい取り、ひたすらお皿にためていく…

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そしてたまったこのウニの山!これを酢醤油でいただきまーす!最高…おいしくてうまく表現できません…ごめんなさい。

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ゴーヤチャンプル、そして島豆腐の上にイカ墨とイカ墨の塩辛。豪快な一品。


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これなんだか分かります?そう、スクガラス。でもよく見る、あの塩漬けの瓶詰めではなく、新鮮な状態のものをそのまま空炒りにしたもの。パリパリしてスナック感覚ですごくおいしい!それにしてもこんな食べ方初めて…地元の人でもしょっちゅう食べられるわけではないそう。

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ほら、1匹はこんなに小さい!

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そして最後に登場したのは…出ましたヒージャー(やぎ)の刺身です!! 匂いがキツイという人も多いので結構覚悟して食べたけど新鮮なのかさばき方が上手なのか、初めて食べたけど匂いはそれほど気になりませんでした。さすがに牛や豚よりはちょっと獣っぽいですけどね。

宿に戻っても宴会は続きます。テーブルでゆんたくしていたみんなに合流して(みんなもう出来上がってた…笑)楽しくおしゃべり。周りに他の家がないので、外で喋っても気兼ねしなくていいから安心。でもドミトリーなので、消灯時間になると大人しく寝るグループとさらに浜辺に下りてゆんたくを続けるグループに分かれます。この日は涼しく天気も良かったので浜辺で星を見ながら1時間ほどお喋りして部屋に戻り、眠りにつきました。
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by cita_cita | 2006-09-28 22:35 | 沖縄

甲子園、のち大文字 ~夏休みの終わりに~

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お盆休みの16日、甲子園に八重山商工を応援しに行きました。
沖縄出身のかじまやぁさんと、その奥さんのらっくさんと一緒です。2人は早い時間から甲子園に向かい、アルプス席を買おうとしてくれたのですが、もう到着時はすでに売り切れ。通常1回戦と2回戦の間に入れ替えで追加販売があるのですが、アルプスの追加はなく、結局らっくさんの機転で内野席の追加販売チケットをGETしてもらえました!本当にありがとう!!

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甲子園で合流して、近くのダイエーで飲み物など買出しに。ダイエーの中は甲子園に応援に来たお客さんたちでごった返しています。その中にはもちろん八重山商工の応援Tシャツとメガホンを手にした人たちも多数。このTシャツとメガホンは石垣の現地でしか入手困難らしいので、これを着ている人たちは沖縄から応援に来たか、内地の沖縄県人会に所属しているウチナーンチュです。かじまやぁさんは早速エスカレーターで一緒になった応援団の人に声をかけ、お話しています。同郷同士っていいもんですね。

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一試合前の日大山形-今治西の試合、終盤になってから内野席の隅にいって入れ替えで席が空くのを狙いました。ところがこの試合がすごかった!逆転また逆転で結局延長にもつれ込み、すごい粘りで日大山形が11-10で勝利。途中からだったけど、見ごたえのある試合でした。試合が終わって、内野席の一番アルプス寄りにうまく席をとることができました。ここなら、アルプスにいる応援団のすぐ横で一緒に応援することができます。

試合はまず八重山が先制し、2対0までリード。その後3点を取られたものの、その裏にすぐ1点返してまた同点。この時は「いける!こっちの流れだー!」って思いました。でも、その後中盤にはいって2アウトから3ランホームランを打たれ、さらに1点、また1点と取られてしまって、結局8対3で負けてしまいました。だけど、TVを観ていた人みんなが言うように、「さわやかな笑顔」を残して彼らは去っていきました。

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応援ソングの中には「ハイサイおじさん」とかもあって、その時は観客席のあちこちでなんとなく手がカチャーシーになってる人がいて、それを見つけるのが面白かったな。八重山商工ナインにはぜひまた戻ってきてもらいたいです!だって、石垣島には八重山高校、八重山農林高校、そして八重山商工高校の3つしか高校がないのです。もちろんそれより南の離島には高校はありません。宮古島や那覇の学校と練習試合っていったって、飛行機代もかかるんだからそう頻繁にはできないだろうし、そう思うとよくまあ、この環境であんなに素晴らしい選手が揃ったなと感心するばかり。(まあ、激戦区の大阪とか東京周辺で勝ち抜くのも大変だと思いますが…) もちろん八重山商工ナインの持って生まれた素質もあるのだろうけど、日頃の努力のお陰なのでしょうね。

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歴代の優勝工の校旗がずらり。壮観です。

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実はこの後の試合、京都代表の福知山成美が出たのだけど、この日は地元で五山送り火を見たかったので帰ってしまいました…京都人、だから冷たいって言われそう… (笑) でもお陰でバッチリ超特大の「大」の字を見ることができましたよ!五山のうち私の家から一番近いのは金閣寺の近くにある左大文字なので、家から自転車に乗ってひたすら西大路通りを北上。丸太町を過ぎ、途中右手に一番手に点火した東山の大文字をちらりと見ながら今出川を過ぎてもまだまだ北上。わら天神まで来たあたりで点火したのですがさらに北上。もう十分大きく見えるのですがどんどん北上して私の知っているベストポイントまで来たところでやっとゆっくり送り火鑑賞。それにしても良く見える。大の字の中にあるたいまつの火がゆらめいているのが1つ1つ肉眼でくっきり分かります。汗かきながらここまで来た甲斐がありました。

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ほら、こんなにはっきり分かりますよ~。山にいる係の人影まで見えそう。

五山の送り火が終わると、京都の夏が終わったな…という感じ。子供のころはこの後に「地蔵盆」というイベントがあって、これが夏休みの終盤のメインイベントだったので地蔵盆が夏の終わりの区切りだったのですけどね。ちなみにうちの町内の地蔵盆は今週末、20日(日)です。でも地蔵盆は子供のためのものだから、大人は準備に借り出されて大変なんですけどね…(笑)
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by cita_cita | 2006-08-18 23:15 | 沖縄

祝!八重山商工一回戦突破!

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今日会社から帰るときタクシーに乗ったら(ぜいたくのようですがワンメーターを4人で乗るのでバスより経済的なのです)ラジオで高校野球をやっていて、八重山商工の9回表の攻撃が始まるときでした。「どっちだ?どっちが勝ってるんだ~?」と思って耳を傾けてたらどうやら2点差で負けてる様子。ああーもうだめか??でも高校野球は分からんからなーと思って聞いてたらいきなり先頭バッターが三塁打!えー!もしかしてホンマにいけるんちゃう?と思ったら駅に着いてしまいました。車内でグズグズして続きを聞きたい気持ちをこらえてそのままジムに行ったのですが、帰ってきてTV見たら...うそー!ホンマに勝ってる!!

なんとあれから2点入れて追いついて、延長10回でまた追加点。そして見事1回戦突破したのでした!2回戦は13日(日)の16:00~。12日から13日にかけて四国に行く予定ですが、その帰りに淡路島経由で帰ってくる予定。せめて前を通るときでも念を送って応援しよう...うん、そうしよう...。
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by cita_cita | 2006-08-08 23:53 | 沖縄

沖縄の共同売店

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波照間を旅すると必ずお世話になるのが共同売店。波照間の島内にはスーパーやコンビニなんて一軒もないから、島に住む人達はここで食料品や日用品を調達します。電化製品なんかの大きな買い物は石垣島まで出かけて量販店で買って、船積みしてもらうのですが(最近はネット通販を使う人もいるみたい)波照間-石垣間の船は往復6000円。そう気軽には出かけられません。で、私達旅人も滞在中は共同売店のありがたさを思い知るのです。今まで行った場所では、石垣島の北部や西表の大富集落にも共同売店があったのですが、どうやらそのルーツは沖縄本島北部のやんばる(山原)地域にあるらしい…。次の沖縄旅行では、やんばるを旅しようと考えていたので興味津々、調べてみました。

やんばるの北、沖縄本島の最北端に奥という集落があります。この奥集落は昭和20年代ごろまで車の通れる道路がなく、遠くに行くためには船で移動するしかない陸の孤島でした。明治38年に沖縄で最初の共同売店が設立され、昨年100周年を迎えたのだそうです。共同売店ができる前、奥には3つのよろず屋があったそうです。2つは奥集落出身者が、もうひとつは与那原(那覇の東にある港町)からの移住者が経営していました。物資は全て海路で仕入れないといけなかったのですが、この与那原出身者のお店は、親戚の大きな船を活用して一番儲けていました。共倒れになってしまうのを恐れたあとの2人は話し合って店を合併し、共同運営することに決めました。安定供給と安定経営を行うため、村民から資金を集め、その資金で物資を仕入れ、収益は出資者で分配したのです。これが共同売店の始まりでした。明治末期から戦争、米軍統治時代(アメリカ世)、日本復帰(ヤマト世)を通じて、奥共同売店はずっと地域の生活を支えてきたのです。

e0066369_164217.jpgこの情報は、南回帰線のitakaさんも以前ご紹介されていた「オキナワなんでも事典」で読んで知りました。この本は、沖縄好きにとっては必携の書です。読み物としても十分楽しめる上、辞書代わりにも使えます。沖縄旅行中に、「え? 何のこと?」と耳慣れない単語と接したとき、この本を持っていると旅の楽しみがうんと拡がると思います。

さて、この奥集落、私が行きたいやんばるの中でも最北端の端の端、辺戸岬の近くにあります。滞在中にここまで足を伸ばせるかどうかは分からないですが、今でも赤瓦の屋根が残る離島のような風景に出会える場所だそうです。しかし遠いなあー。

共同売店について調べていたら、こんなサイトを見つけました!ひとつは「国頭村共同店誌 うららかうららか」というブログ。ネイチャーガイドが守る宇良共同売店という売店の情報がいっぱいで、内容もすごく興味をそそられることばかりで「梅雨が明けたのでこんな商品を入れました」とか「冷蔵庫の調子が悪く、隣の部落の国頭冷凍の冷凍倉庫に一時保管してもらい、おばぁ御用達の三枚肉もソーキもテビチも難を逃れた。」とか普通に旅したのでは出会えない情報ばかり。ここは、売店を切り盛りする人手不足で存続が危ぶまれた共同売店を守る方法はないかと、その売店の中にネイチャーガイドの事務所を設置し、彼らがボランティアで運営しているのだそうです。今は大型スーパーに車で買出しに行くのも簡単にできる時代なので、この共同売店のように継続が難しくなるケースも多いみたい。そんな共同売店を応援しよう!と立ち上げられたのが「共同売店ファンクラブ」。色んな人がいるんですねー。こちらのブログもとても面白いので興味がある人はぜひのぞいてみてくださいね。
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by cita_cita | 2006-07-30 23:16 | 沖縄

「オレンジページ」に見る沖縄料理

e0066369_1056222.jpg今発売中のオレンジページは「パワフル沖縄ごはん」特集号!中身はゴーヤや豚バラを使ったチャンプルーやラフテーから、沖縄料理店に習うレシピまで充実ラインナップ。それにしても沖縄ブームもここまで極まったかとちょっと感慨深い。

というのは、オレンジページってレタスクラブと並んでものすごく定番かつ一般大衆向けの料理情報誌。 読者層も10代の女の子から孫を持つおばあちゃんまで幅広いはず。ある程度の調理の基礎知識と経験が必要な「きょうの料理」を愛読してる人よりもすそ野は広いと思うし、日頃の特集の内容を見ていても「夏野菜」「大根と白菜のおかず」「あったか鍋料理」「夏の冷し麺」「パスタ特集」なんて、気軽に買って気軽に作れるようなお手軽レシピ満載の雑誌。だから、これを買っている人って必ずしもすっごく料理好きであったり、ちょっと凝った料理を極めたいという人ばかりではないと思う。そもそも、学生時代からよくオレンジページを購読していた私がその代表。そういう広い読者層を満足させようと思えば、特集もあまり偏ったものにはできないはず。それなのに、ここで「パワフル沖縄ごはん」とは!

これって、結局「沖縄料理」というジャンルが、限られた人の好むトクベツな料理ではなく、一般家庭にとってもすっごく身近な存在になったことの現れなのではないかな。私の経験上、男の人の方が食に関して保守的な場合が多いから、奥さんが「ゴーヤチャンプル」をテーブルに並べても、ダンナさんが箸をつけなかったり、子供が「ハンバーグのほうがよかったよー」なんて言うようでは作りがいがない。だけど、その状況が変わりつつあるのかも。本を編集する側だって、やっぱり売れないと困るのだから、「これは売れる!」と予測してこの企画を立てているわけだし、実際本屋を見てもこの号はかなり売れているみたい。

e0066369_10562542.jpgそういえば何号か前のレタスクラブの特集も「フライパンでできる沖縄料理VS韓国料理」だったっけ。5年前だったらこんな特集考えられなかったよなー…。しみじみ。

糸井重里がこんなことを言っていた。「昔、ティラミスを誰も知らない時代があった。その次にティラミスがものすごくもてはやされた時代があった。そして次にティラミスが何か恥ずかしい、かっこ悪いと思われた時代があった。最後にティラミスはプリンやシュークリームのように当たり前の存在になった。もうティラミスは珍しいものでもおしゃれなものでも恥ずかしいものでもない。ティラミスはティラミスとして市民権を得たのだ。」(記憶に頼ってるからかなり原文と違いますが)今、沖縄料理はヤマトの人間にとって「カッコイイ」「おしゃれ」なものなのかもしれません。もしかしたら数年後、「沖縄料理飽きちゃった」という時期がくるかもしれません。でも、小さいころ家で何度もゴーヤチャンプルを食べた子供たちが大人になったら、沖縄料理はもっともっと当たり前の、なつかしいものになるのかもしれませんね。
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by cita_cita | 2006-07-30 00:14 | 沖縄

「タビリエ 沖縄」 JTBパブリッシング

e0066369_11202100.jpg本屋の棚で偶然見つけたこのガイドブック。よくありがちなミーハーめのおしゃれガイド本かと思ったら、とんでもない。かなり使えます、この本。
サイズもA5版で適度な厚さで持ち歩きにも便利、しかも内容も意外なほど充実しています。路線でいうと「てくてく歩き」の情報のうちおいしいところだけを抜き出して、「たびまる」の中身とレイアウトをさらに大人向けに洗練したような感じ。「たびまる」も見やすいけど、どうしても内容が10代後半から20代前半向けか、あるいは初めてその土地に行くあまり旅慣れていない家族連れっていう気がする。(あくまで私のイメージです) ある程度の情報は得られるけど、ちょっと突っ込んだことを調べようとすると片手落ちというか。まあ、「まっぷる」の携帯版というコンセプトだろうから、その点は仕方ないかな…と思っていたのだけど、昭文社だけあって地図は信用できるし、それほど思いいれの無い場所に初めて1泊2日程度でいくにはこの程度で充分と思って使っていました。で、ちょっと思い入れのある場所とか、本格的に歩き回ってみたいときには「てくてく歩き」と使い分けていました。

それが、この「タビリエ」を見つけてパラパラ中身を見た瞬間、「これなら1冊で充分満足できるやん!」と目からウロコ。同じJTBの出している「るるぶ」はたまに宣伝ぽいというか、私たちをあおるような内容も多いのであまり好きではなかったのだけど、「タビリエ」は全く違ったコンセプトみたい。「旅のソムリエ」が名前の由来みたいなんだけど、まさにかゆいところに手が届くというか、自分の知らなかった情報、だけどあれば便利な情報が詰まっていて、しかも編集の仕方が絶妙で読み物としても楽しめる。ページによってはリゾートホテルやエステの情報が満載なので、あれ?ちょっと私の路線と違うか???と思う部分もあるのですが、別のページを見ると、私が行きたいと思っている「やんばる」(沖縄北部の自然いっぱいの地域)にえらくページが割かれていて、しかもそこをレンタカーで回って自分のペースで予定を組みたい人にとってもかなり参考にできる内容。地図も実用的で分かりやすい。沖縄のガイドブック、山ほどあるんだけど、こんなガイドはいままで無かったなーとしみじみ思います。

タビリエは他にも「石垣・宮古・西表」「富良野・美瑛・札幌」「立山黒部・白馬」「倉敷・尾道・瀬戸内海」など旅ゴコロくすぐるラインナップが24種類。これからさらに「喜多方・磐梯・会津」「南紀・熊野古道」「湯布院・別府・黑川温泉」など12種類が追加発売されるそうです。沖縄版を見る限り、他のシリーズもかなり期待できると思います。なんというか、今までのガイドブックのおいしいところどりなんだけど、コンセプトがしっかりしていて個性的というか。ガイドブックって、特に初めての旅先に行く前って、その土地のイメージをつかむのが難しくて、地図や名所情報なんか見てもピンとこないことが多いじゃないですか。だけど、この「タビリエ」を見ていると、情報がスイスイ頭に入ってきて、しまいにはこれまで興味のなかったところまで行きたくなってしまって、ある意味危険なガイドブックかもしれません。特に私にとっては。(あんまり色々なタビリエを立ち読みしないように気をつけよう…)タビリエに興味を持たれた方、くわしい情報はこちらをどうぞ!
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by cita_cita | 2006-07-26 23:20 | 沖縄

「沖縄・奄美 《島旅》紀行」 斎藤潤

e0066369_11464681.jpg「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」や「下流社会」をはじめ、最近光文社新書の躍進ぶりが目立つので、本屋でも注目しています。光文社って、中公や講談社みたいにネタの核となる出版物が少ないから、連載モノの新書化じゃなく、一から企画して書き下ろしで新書化することが多いそうです。そのせいか、従来の新書にはなかったようなジャンルのものも多くて企画が上手だなと感じます。新書って以前は縁がなかったのですが、探してみると結構興味深い本がたくさんありますよ。私の情報収集源はこちら(新書マップ)。ヴァーチャル本棚みたいでなかなかおもしろいので一度除いてみてください!

さて、その光文社文庫で見つけた「沖縄・奄美 《島旅》紀行」。著者の斎藤潤さんはJTBから雑誌「旅」、「るるぶ」編集を経て独立、現在、旅・島・食関連中心のフリーライターとなっている人。そういう経歴を持つ方にしては、最近の沖縄本に多く見られる読者をあおるような過剰な沖縄賛美もなく、フラットな視点から見た沖縄のそのままの姿を飾ることなく綴ってあります。かといって、民族学・文化人類学などの研究者が書いた学術文庫的な小難しさ、堅さもなく、とても読みやすく親しみが持てる文体で、ちょうど両者の中間に位置する本という感じ。でも、著者の沖縄に対する思い入れは大変強く、本書の冒頭の「沖縄と奄美は、日本ではない。少なくとも、文化的には。ぼくは、そう確信している。そして、感謝もしている。南島が、日本国の一部であることを。日本文化と異なるもう一つの文化が、同じ国内に根づいているとは、なんと素晴らしいことだろう。」という文章からもその思いが伝わってきます。

本島周辺、八重山、宮古、奄美の島々について偏りなく数多く取り上げられているのもよかったです。そこに書かれているエピソードも等身大のもので、なんでもないような話も多いのだけど、これまでの沖縄本で読んだことの無かった情報なども多く、そこからその土地や人の空気感が漂ってくるような内容です。多くの島を扱っているので、一つの島に割かれているページは大体8~10ページ程度です。そのため、島の概要や基本情報を網羅するというより、2、3のエピソードに焦点を絞ってストーリーが語られます。でも色んな情報を詰め込もうとするよりも、その方が結果的にはよかったのではないかと思います。

例えば由布島では「この島をハワイにするんだ!と意気込んで変人扱いされながらも今の由布島を作りあげた正治おじいの話、石垣島では「裏石垣」と呼ばれる島北部の東海岸 明石から平野集落にいたる海岸沿いの散歩で出会った風景、そして多良間島のスツウプナカ(豊年祭)での男性の役割など…。でも、私達が自分の足で島を訪れて、その島の人や文化と接点を持つ瞬間って、まさにこういう部分的・局所的接し方ではないでしょうか。民宿に泊まって、晩御飯のあとオジイやオバアから話を聞く、たまたま通りがかった場所に立っている石碑の説明書きを読み、ガイドブックで詳しくその由来を調べる、そうやって何もないところから少しずつジグソーパズルのピースを増やしていくように、その土地に対する自分なりの思いを含んだイメージが出来上がっていくのではないかと思います。きっとそのジグソーパズルが完成することは永遠にないんだろうけど、だからこそ新しい土地や人との出会いは素晴らしいと思う。

上にも少し書きましたが、この本を一言で表すと、「とてもバランスのよい本」だと思います。著者の主観に沿って彼の視点と言葉で語られていながら、それに引っ張られすぎることなく、読者もまた自分なりの感想を持つことができる。意外とこういう本って少ないのではないでしょうか。amazonのレビューで「懐の深い本」と評していた人がいましたが、まさに”言い得て妙”な表現だと感心しました。
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by cita_cita | 2006-07-21 22:27 | 沖縄

沖縄フェア@セブンイレブン

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今セブンイレブンで沖縄フェアを実施中ですね。さっそくちょっとオトナ買い(というほどでもないか)してみました。今回買ったのは、石垣の塩使用のかっぱえびせん、ラフテー味のベビースターラーメン、明星の沖縄そば、それからオリオンビール。あと、買わなかったけど、気になったのはゴーヤチャンプル味のカールとたんかん味のアイスキャンデー。他にもいっぱい商品がありました。

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その中でも掘り出し物だったのが、これ。セブンイレブンとじゃらんで共同編集した「沖縄離島日和」という本。なんとオールフルカラー126Pで500円。

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中身は、沖縄の39の離島の写真と情報がいっぱい。じゃらんの編集だからさすがに真新しい情報は少ないけど、でも沖縄の写真がたくさん載っているのでそれを眺めるだけでも価値があります。
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by cita_cita | 2006-07-20 21:42 | 沖縄

「失われた海への挽歌」 嘉手苅林昌

e0066369_12712.jpg今これを聴きながら林昌ワールドにはまりこんでいました。
さすが「神様」、この歌声、他の誰にも真似できないですね…。

このアルバムは1975年に発売されたアナログ版レコード(懐かしい)で、それを2002年にCD復刻したもの。仮にCD化のきっかけが沖縄ブーム・島唄ブームであったとしても、これをCD化しようとした人に感謝します…。

このCDに付いているライナーノーツがまたすばらしい。故竹中労氏による文章は内容からすると1975年の沖縄海洋博以前のもの。その当時の「沖縄群島開発計画予定図(1971.10.25)」とか勝連半島から平安座島、宮城島、伊計島までの「石油コンビナート見取り図(1975.9.10)」なんて貴重な資料も載っていてびっくり。多分オリジナル版にもこれと同じものが入っていたのでしょう。 また「(アルバム)制作の意図」という項目にはこんなことが書かれています。
琉球弧の海、その水域のひろがりは、日本列島とゆうに拮抗する。そこには千姿万態の海洋の姿があり、それと呼応する<うた>の数々がある、緩急さまざまの風と水の呂律(りょりつ)が潮騒のリズムがある。島うたと呼ばれるその歌曲は、これまで言葉の難解さと(いわゆるウチナーグチ・沖縄語)、”大和音楽圏”に属さない節まわし(琉球ペンタトニイク)、”古典”偏重の傾向等々によって、ほとんど本土に紹介されなかった。しかし、”真に民衆的なるもの(すなわち沖縄的なるもの)”は、とうぜん庶民土着の芸能の裡にある。私たちはその生成の歴史をさぐり、あるがままの姿をつたえるために、この盤を制作した。

これを読む限り、このアルバムが制作されたころは、「島唄」なんて言葉どころか沖縄には独自の音楽があるということさえ知らない人も多かったのでしょうね。その時代に作られたこのアルバムを、今、部屋で沖縄を思いながら聴くことができるなんて、本当にありがたいことです。
伴唱と演奏担当は、嘉手苅林昌の他、登川誠仁、知名定繁、知名定男、瀬良垣苗子、饒辺愛顧、そして照屋林助というものすごいメンバー。何度も言いますが、これをブログ書きつつ部屋で寝転んで聴けるなんて…贅沢すぎる。

演出なのか、何曲かはその出だしに波の音が入ってるんですが、これがわざとらしくなく非常にいい感じです。こういう効果音って、ともすれば「やりすぎ」感が出てしまうものなんですが、このCDに限って言えばよくぞ波の音を入れてくれた!という感じです。

個人的に気に入った曲は以下の通り。
「勝連節~谷茶前」
登川誠仁の指笛(フイフイ)にしびれました。誠ぐゎーかっこよすぎますって。もともと私谷茶前って大好きな曲なんですが(勿論弾けないから聴く側専門)これはよかった。
「海ぬチンボーラ~赤山」
これもよく聴く曲ですが、林昌御大の歌う「島ぬヘイヘイヘヘイッ」っていう節回しのところがたまらなくいいです。思わず一緒に歌いそうになる(笑)
「浜下り」
この曲のまえうたの旋律好きですー。工工四手に入れて弾いてみたいものです…。途中転調して早弾きの曲に変わるのですが、まえうたの女声から林昌の声に変わるところも絶妙です。ちなみに浜下りは、旧暦の3月3日に、菓子やよもぎ餅などをお重に詰めて仏壇に供えた後、浜辺で遊ぶという男子禁制の行事だそうです。今も男子禁制なのかなぁ。でも、昔は沖縄では女の人は年中働き通しで本当に大変だったので、この日は日々の仕事から解放されて心行くまで楽しめる貴重な日だったらしいです。私なんか年がら年中遊んでばっかりだから怒られそうですが。
「別れの煙」
”THE癒しの島唄”という感じの曲。聴けば聴くほどしみてくる。曲の解説を読んでみると、沖縄から本土の紡績工場へ集団就職で旅立つわが子を見送る親の歌だそうです。別れの煙というのは、子供達が乗った船から見えるように、丘の上で松葉を焚いてのろしのように白い煙を上げ、見送る親に対して、船の黒い煙がそれに応えるのを表したタイトルだとか。そう思って聴いてみるとまたまたしみてくるのです…。

では、もう一度最初からこのCDをBGMに眠りにつくことにします…。
沖縄の夢が見られるといいなぁ。
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by cita_cita | 2006-07-09 01:36 | 沖縄

「てぃーあんだ」と 山本彩香さん

e0066369_17311446.jpgてぃーあんだの「てぃー」は沖縄の言葉で手のこと、「あんだ」は油のこと。そのままの意味だと手の油ということになりますが、たっぷり手間と時間をかけたとか、丹精こめて手塩にかけて作る料理を表すたとえに使われます。この本の作者、山本彩香さんは琉球舞踊家として活躍した後、現在は料理家として、琉球宮廷料理と辻料理(花街の料亭で出される宴席料理)をベースにした沖縄料理のお店「琉球料理乃山本彩香」というお店を那覇でやっておられます。山本彩香さんのお母様は那覇の辻で料理を担当されていて、彩香さんもお母様から直々に辻料理の手ほどきを受けたそうです。彩香さんのお料理が高級な宮廷料理がベースなのにも関わらず、豪華というよりもどこか暖かい家庭料理のような味がするのはそのせいかもしれません。辻といえば、1月の友人夫婦の結婚式の際にも、その辻にある料亭「松の下」でお食事を頂きましたが、琉球宮廷料理は、私たちが普段、沖縄料理と言われてイメージするようなチャンプルーやてんぷらなどの家庭料理とは全く違っていて、一皿一皿、器や盛り付けも凝っていて懐石料理のような感じでした。

私が「琉球料理乃山本彩香」に行ったのは、昨年(2005年)の2月。 バースデー割を利用して那覇に1泊2日の強行日程で旅したときです。どうしても休みが調整できなくて土日を利用して行ったのですが、このときのメインの目的が山本さんのお店に行くことでした。お店には6000円から3種類のコースがあるとのことでしたが、6000円のコースでも充分堪能できると聞いていたので、そのコースを選びました。

e0066369_23583189.jpg山本さんのお料理の中で、特に評判が高く、色んな場所で取り上げられているのが最初に出てくる「豆腐よう」です。関西の居酒屋でも、沖縄料理系の店であれば置いていることもある豆腐ようですが、本当の豆腐ようを作るためには仕込みから半年かかります。このときお土産に買った豆腐ようのしおりによれば「塩をした島豆腐を2~3日間位陰干しして水分を取ります。ぬめりが出て旨味が増します。これを泡盛で洗い、予めねかせて発酵させておいた、米と紅麹と泡盛をあわせた漬け汁に入れ、6ヵ月間熟成させます」だそうです。でも、もちろんお土産物屋さんで売っているのは、そこまで手間をかけていられないのでこんな造り方はしていないはずです。私がこれまでに食べた豆腐ようのイメージは、よく漁港の「とれとれ市場」とか北海道の空港の売店で大量に並べてある安物の「ウニくらげ」のあの練りウニみたいな味。アルコールの匂いがツンとくるような、舌にピリピリイガイガするくせに、後味は嫌な感じでねっとり残るような、あの味です。(でも居酒屋に行ったら食べるんですけどね、酒飲みだから 笑)でも、彩香さんのところで頂いた豆腐ようは全然違いました。はっとするような美しいピンク色で(紅麹でこういう色になるそうです)ほんの少しだけ削り取って口に入れただけで、口の中いっぱいに泡盛と、お米の香りが広がります。でも全然キツイ味ではなくて、やさしくて、滑らかで…食感は元が豆腐だとは全くイメージできないです。すごく上等の酒かす、それも絞りすぎずに水分をたくさん残したような感じの。こう書いているだけでもまた食べたくなってきました(笑)

e0066369_23585395.jpgもうひとつ、彩香さんのお料理で大好きになったのが「どぅるわかしー」というものです。田芋(粘り気のある沖縄の芋)を茎といっしょに茹でてつぶし、豚バラ肉、しいたけ、きくらげ、カステラかまぼこ、グリーンピースを加えて炒めたものだそうです。これはこのお店で初めて食べました。たまに沖縄料理屋やどぅる天というのは見たことありますが、あれはこのどぅるわかしーをコロッケみたいにまとめて揚げたものだそうです。これは多分宮廷料理ではなく、家庭料理なのかな?彩香さんのお母さんの得意料理だったそうで、彩香さんも子供のころから大好きだったそうです。 それは食べてみると納得できます。本当に、子供から大人までがおいしいと思える味。さっきの豆腐ようは、さすがに子供は苦手かもしれないけれど、このどぅるわかしーが食卓に並べば、それだけでうれしいだろうなと思います。ほんのり甘くって、だしの味もきいていて、もったりふわふわと柔らかくって、でもその中に小さく切った色んな具の歯ごたえもあって…。懐かしくって、やさしくっておいしいのです。鮮烈な味というのとは違うのだけど、美味しくっていつまでも食べていたくなるような味でした。

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ラフテー。今まで食べたどのラフテーよりも上品な味つけでした。

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ほかにもたくさんのお料理をいただきました。印象的だったのはかつおだしの使い方とこんぶの組み合わせ。特にこんぶはだしだけでなく、具としても大活躍です。薄味の味付けもとても好きな味でした。関西の薄味に慣れている自分にとっても、こちらのお店の味は全てだしの味をしっかり感じられる(ということは薄味ということ)ものばかりで、全く違和感がありませんでした。

その山本彩香さんの店が、この3月で閉店になるという話があったらしいのですが、色んな方の説得もあり、山本さんもお店の規模を縮小して営業を続けることになったそうです。このニュースについては、私が山本さんのお店を知るきっかけになったさとなおさんのブログで知ったのですが、続けていただけることになって、本当に本当によかったです。今年の2月にティカと沖縄に行った時、彩香さんのお店に行きたいなーと一瞬思ったのですが、ドライブの予定があって那覇に戻る時間が読めないため結局別のお店に行ったという経緯があるので、もしこのまま閉店ということになれば悔やんでも悔やみきれなかっただろうと思います…。

昨年、彩香さんがNHKの番組で、宮本亜門さんの沖縄の家で一緒に料理を作りながら対談するという番組があって、録画して何度か見たのですが、番組中で彩香さんのお話されている姿を見るたびにお店で各テーブルを回って色々声をかけてくださった時のことを思い出します。現在お店は休業中のようですが、再開されたらぜひまたあの店で豆腐ようやどぅるわかしーをいただきたいです。
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by cita_cita | 2006-04-04 23:56 | 沖縄