カテゴリ:読書( 79 )

「にあんちゃん 十歳の少女の日記」 安本末子

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日本が戦後復興に向けて必死になっていたころ、両親を病気で亡くし、兄2人、姉1人と協力しながら佐賀の炭鉱近くの村で苦しい生活を送る中、10歳の少女が実際に書き続けた日記をまとめた本です。にあんちゃんというのは、この日記の著者である末子ちゃんが慕っていた2番目の兄のことで、2番目のあんちゃんだから「にあんちゃん」という愛称で呼んでいたのだそうです。

一番上のお兄さんでさえ、まだ20歳、お姉ちゃんも16歳、にあんちゃんも著者と同じ小学校の6年生で12歳。3人の妹弟を炭鉱での重労働によって一人で支えようとしたお兄さんですが、一家は在日韓国人であったため臨時雇いとしてしか働けず、毎日残業しても一人前の賃金さえもらえない上、不況が災いして真っ先にリストラの対象になってしまいます。社宅がわりの長屋に住んでいたため、職だけでなく住むところまで失うことになり、兄弟4人はバラバラになってしまいます。そんな中でも毎日のように書き続けた日記は、たった10歳の女の子が自分で書いたとは思えないほど豊かな感受性と鋭い視点、そしてしっかりした文章で綴られていて本当にびっくりしてしまいます。そして、日記を書き続けていくうちに、彼女の成長とともに、どんどんその内容も文章も深みを増していきます。そこには、「優れた本をたくさん読み、自分も多くの文章を書いていくことではじめて、本当によい文章を書く力がつく」というお兄さんの妹への思いが正しかったということが表れています。

これは冒頭の文章です。
 一月二十二日 木よう日 はれ
 きょうがお父さんがなくなった日から四十九日目です。にんげんはしんでも、四十九日間は家の中にたましいがおると、福田のおばさんが、そうしきのときにいわれたので、いままで、まい朝まいばん、ごはんをあげていましたが、きょうの朝は、とくべつに、いろいろとおそなえをしました。 そうして、ながいあいだおがんでいたので、学校へ行くのがすこしおくれましたが、いそいだらまにあいました。 学校からかえってくると、兄さんが、「お父さんは、あしたから、もうこの家にはいないのだから、いまからおそなえは、きゅう(旧)の一日と十五日しかしない。」といわれました。私は、それを聞くと、とてもかなしくなった。私は、お父さんのおいはいの前にすわると、なんだか、お父さんが私を見ているような気がしてうれしいのです。だけど、一日と十五日しかおそなえをしないなら、ときどきしかあえません。それがかなしいのです。
 ゆうがたおがんだとき、私はお父さんに、「さようなら、おとうさん、さようなら。」といいました。 なみだが、ほおをこぼれた。


「にあんちゃん」は、出版・映画化を経て多くの人の知るところとなりましたが、その後絶版となりました。復刊を望む声が多数寄せられたため、2003年にもう一度新装版として出版されたそうです。この本を読んでいると、今のこの時代だからこそ、必要な本なのかなという気がします。それは、単に逆境に負けず強く生きることの大切さだけでなく、家族同士のつながりや愛情や、自分以外の人を大切に思うことが、この作品の根底にあるからだと思います。そして、家がなく他人の家に居候を転々としながら学校に行くこともままならない中、「学校に行きたい。みんなと会いたい。勉強がしたい。」と切望する主人公の気持ちを、今、さまざまな理由で学校に行けずに悩んでいる子供、また自分の意思で行かない子供、そして彼らの周囲の大人にも読んでもらいたいなと思います。
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by cita_cita | 2007-12-21 00:15 | 読書

「世界のホットドリンク」

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これからの季節にぴったりな、こんな楽しい本を見つけました。
世界各地、全部で85種類ホットドリンクのレシピが、きれいな写真と一緒にいっぱい詰まっています。ひとことでホットドリンクといっても、子供も大好きな甘ーいのから、リキュールやウイスキーの入った大人のドリンクまでさまざま。カプチーノや中国茶、アイリッシュコーヒーのように、日本にいても手軽に飲むことのできるものもあれば、名前を聞くのも初めてという珍しい飲み物も紹介されています。

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そんな珍しい飲み物のひとつがこれ。「ゴゴリッモゴリッ」というなんともユーモラスな名前の飲み物です。東欧にあり、ポーランドやロシアと国境を接する国、ベラルーシのホットミルクセーキで、名前の由来はスプーンでこの飲みものをグルグルかきまぜるときの音を表しているそうです。変わった名前とは対照的にレシピは結構シンプルで、牛乳を小鍋で温めてホットミルクを作り、沸騰する直前にレモンジュースを加えます。最後に卵黄とハチミツを混ぜたものを加えて、好みでバターを浮かべてできあがり。今、家にあるものだけでできちゃいそうですね。

この他にも掲載のホットドリンクレシピを紹介したかわいいサイトがありました。こちらからリンクしていますので、寒~い夜には要チェックです!
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by cita_cita | 2007-12-05 21:04 | 読書

「ホームレス中学生」 田村裕

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ベストセラーはあまり買わない(パラパラ立ち読みして、面白くなさそうならやめるか文庫になるまで待つ)私なのですが、これは部屋で読もうと思って買ってしまいました。

「すべらない話」とか「アメトーク」で田村の貧乏エピソードは何度も聞いて知っていたのだけど、やっぱり文章にするとまた違った面白さ&せつなさがありました。そして、テレビではあまり語っていなかった母親への思いが切々と綴られていて、思わず泣いてしまったやん…。田村ってホンマにお母さんが大好きやったんやなーと感じさせられる部分がたくさんありました。この人の文章は本人もあとがきでも書いている通り、プロの作家と比べると決して上手ではないけれど、文章に人柄が表れるというか、飾らず淡々としていて(たまにそのなかにさりげなく笑いが混じってたりする)読んでいて素直に心の中に入ってくるものがありました。

ここからはちょっとネタバレになってしまうので、これから買って読みたい人は飛ばしてくださいね。ごめんなさい。

ある日突然家がなくなったときに感じたことや、お母さんが亡くなった日、そして後になってお母さんの死を初めて実感として認めなければいけなかった日のこと、吉本興業に入ってお笑いを目指すと決めたときのことなど、田村のありのままの気持ちが書かれています。そのあたりはやっぱりしんみりとしてしまうのだけれど、もちろん(かわいそうなんだけど)びっくりしたり、笑ってしまう場面もたくさんあります。公園生活時代、ハトのえさを奪い取ってしまうほど飢餓感を感じたこと、自分のねぐらにしている遊具に向かって小学生の子供たちが集団で面白半分に石を投げてきたときの恐怖、友達の家でお風呂に入ってお湯に触れたときのものすごい感動、雨をシャワー代わりにしていたこと、お姉さんが人気のない公園で1人で寝るのが怖くて夜が明けるまで歩き回っていたこと…数十年前の話ならいざ知らず、私と同じ世代の人たちが、まだ未成年の非力な時期にこんな思いをしたなんて信じられない話ばかりです。

田村兄弟の困窮ぶりを語るものすごいエピソードはこのほかにもたくさん登場します。でも、これは決して田村の貧乏自慢の本ではなく、田村がお母さんや、家族や、自分を支えてくれた人たちに向けた感謝の気持ちをいっぱいに表した本だと思います。そして、今つらい思いをしている人はもちろん、ある程度恵まれているのにその幸せを実感できず虚無感を感じている人にもこれを読んでもらいたいなーと思います。いろんな意味で元気が出る本です。「僕は、お湯に感動できる幸せのハードルの低い人生を愛しています」という田村の言葉が心に残ります。
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by cita_cita | 2007-10-24 20:59 | 読書

「仏像のひみつ」 山本勉

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私はいわゆる仏像フリークではないので、仏像のことはあまり詳しくないのです。
でも、長年京都に住んでるおかげで、休日にふらりと一人で知らないお寺に行ってみたり、有名なお寺に知人を案内することもあったりして、仏像を見る機会は結構多いほうだと思います。

お寺に行って仏像を見ると、わりと真剣に説明書きを読んで理解を深めようと努めるのですが、なんか、分かったような分からないような…。要するに、難しいんですよ、説明が。「不動明王が」とか「阿弥陀如来が」と書いてあっても、表面的には分かるのだけど、その仏様たちがどういう役割で、どういう特徴があるのか実際には、ほとんど分かってなかったのです、恥ずかしながら。で、もっと詳しくなりたいなーとかねがね思っていました。けど、仏教関係の本ってなんか難しいから、(本当はありがたいこと書いてあるはずなのに)読んでいても疲れてしまう…。

図書館で偶然見つけたこの本はそんな私の救世主!とにかく、カンタン!分かりやすい!そして装丁がすばらしい!イラストも仏像なのにかわいいのです。最初のページ開けたらタイトルが「仏像たちにもソシキがあった!?」ですよ。会社組織みたいなピラミッドの中に、如来、菩薩、明王、天って入ってる。しかも菩薩の説明の欄には「如来目指して修行中。」だって(笑)大仏様のパンチパーマが、長い修行生活の末に長く伸びきった髪が(悟りを開いた瞬間)ひとりでに束になってクルクルと丸まってまとまったものだなんて知ってました?そしておでこの丸いのはいぼではなく、白い毛が生えて丸まったものだなんて…。あと、「仏像はやせてたり太ったりする」のだそうです。つまり、時代によって太めの仏像が多い時期と、ほっそりしたのが好まれた時代とあって、それが分かれば仏像を見たときある程度年代が分かるのだとか…。なんか目からウロコ。

なんでこの本こんなにわかりやすいの?と思ったら、東京国立博物館で大盛況だった小中学生向けの仏像展の内容を書籍化したものだそうです。だから小難しいことは一切抜きで、かなりざっくりとした説明です。でもこれで十分だと思う。よく、「本当に分かっている人は、難しいことを簡単に伝えることができる」っていうけど、まさにこの本のことだなあと納得。今度、仏像見たら、きっと今までよりずーっと面白いだろうなと思う。今まではただ「これは重要文化財になってる仏像だから、とってもありがたいものなのだ。」と自分を納得させながら、分かったふりしてじーっと見ていた私でしたが、これからは仏像のどこを観察したらいいかポイントが初めてわかったような気がします。手はじめに三十三間堂あたり行ってみようかなあ。

千手観音の説明が面白かった。「千手観音像なのにどう見ても1000本も手がないって?そうです、確かに1000本もありません。たぶん絵にするのも仏像にするのも難しかったのでしょう。ちなみにこの仏像には42本の手があります。1本の手で25の世界の人を救えるらしいから、40本の手で1000の世界の人を救えるそうです。そこにもともとの2つの手を加えて42本なのです。」 手に持っているいろいろなもの(お経、蓮の花、はたきみたいなもの、弓、斧などなど)も図説されていて、今度じっくり見てみようと思います。ちなみに千手観音の手のひらには目玉があるんだって。知らなかったー。

そうそう、あとがきである「おしまいに」に、とても印象的な言葉が記されていました。

「仏像のひみつは人間のひみつです。仏像をつくった人たちやつくらせた人たち、それに仏像がまつられたお寺のお坊さんたち、仏像をおがんだ人たち。仏像の姿にも、仏像のかたちにも、そして仏像のなかみにも、気がとおくなるくらいたくさんの人たちのいろいろなちえや考え、そしてよろこびや悲しみなどいろいろな気持ちがはいりこんでいるのです。だから仏像はふしぎなのです。仏像にはひみつがあるのです。」
この文章を読んで、何かがぴーんとつながったような気がしました。私が、旅行をするときいつも感じていることと一緒だったから。私が旅をして、遺跡を見ていつも思うことがあります。たとえ、それがどんなによく知られた遺跡、たとえばアンコールワットや、琉球王朝や、ポンペイの遺跡であっても、私が感動するのはそのひとつひとつのレリーフや造形の美しさそのものではなくて、その時代にそれを作った人や作らせた人や、守ってきた人がいるのだと、その遺跡を通して感じるからなのです。それはもちろん、遺跡だけではなく、旅の中でであった食べ物や、道具や、言葉のひびきや、人々の習慣や、すべてのことがそうなんです。このあとがきを読んで、初めて「仏像も同じなんだなー」と感じることができました。今まで、私にとって仏像は宗教上のありがたいものであって、そこにかかわった人とのつながりについて考えたことなんてありませんでした。でも、これからは今までと全く違った目線で仏像を見ることができそうです。この本のおかげです。
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by cita_cita | 2007-10-15 21:44 | 読書

「島唄の奇跡―白百合が奏でる恋物語、そしてハンセン病 」 吉江真理子

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沖縄に白百合クラブというグループがあります。
戦後すぐに石垣島出身の若者たちによって結成され、戦争で深く傷つき、疲れ果てた沖縄の人たちの心を音楽で癒して励ましてきた伝説的なバンドです。そして60年たった今もまだ活動を続けています。

この本は、その白百合クラブの結成者であり主要メンバーであった多宇郊という男性と、彼が遺した別れの歌「貴方を信じて」という歌が、話のきっかけとなっています。この歌について調べるうち、生涯独身であった彼が思い続けた貴子さんという女性の存在を知り、なぜ彼の思いが実らなかったのか、その秘密を追いかけるうちに作者が出会ったさまざまな事実が綴られています。というと、なんだか色っぽい話ばかりのようですが、実はふたりが一緒になれなかった背景には、かつて「らい病」という名で呼ばれたハンセン病患者に対する歴史的な偏見が関わっており、この本の中盤から後半にかけては沖縄をはじめ、全国のハンセン病患者、元ハンセン病患者、そしてその家族たちの抱えてきた苦難の現実が詳しく紹介されています。

以前、「ナミィと唄えば」という映画を見たとき、その中でもナミィおばあが台湾のハンセン病療養施設に慰問に訪れ、唄三線を聴かせて交流を深めている様子が描かれていました。また、ハンセン病が原因で夫に捨てられた女性の気持ちを歌った曲の歌詞(これはとてもつらいものでした)も紹介されていました。

1996年に長年続いた差別的悪法「らい病予防法」が廃止され、2001年に患者側が国を訴えた国家賠償請求訴訟で勝訴したことがマスコミにも大きく取りあげられ、注目を集めました。私もそのときのニュースを覚えていますが、そのまま詳しくは知ろうとしなかったため、中途半端な知識のままでしたが今回この本を読んだおかげで、これまでの経緯がなんとなく分かってきました。今度は関連本として松本清張の「砂の器」を読んでみようと思います。今回、ハンセン病について調べものをしていて初めて「砂の器」がハンセン病を取り扱った話だと知り、驚いています。こんなに有名な本なのに、実は今まで手に取ったことがなかったことが悔やまれます。

本を読むということで自分の世界や興味が広がるのはよくあることですが、それ1冊で終わってしまうのではなく、他のと本の出会いにもどんどんつながっていくんですよね。若いころもっと本を読んでいたらなあと思うこともしばしばですが、そう思うなら、今からでもどんどん新しい本や作家と出会っていきたいなあと思う今日この頃です。
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by cita_cita | 2007-10-04 23:02 | 読書

「いしいしんじのキューバ日記」 いしいしんじ

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いしいしんじさんの本すべてに通じるのだけど、この本も「読む」というより「感じる」本ですね。ひとつひとつの言葉の意味をじっくり考えようとすると何がなんだか分からなくなっちゃう。それを無理にとらえようとすると、たぶんイライラしてしまう人もいるかも。深いことは気にせず、ただゆるゆると読み進めていけば、なんとなくキューバのその場所に居て、お店が見えて、音楽が聞こえてくるような、そんな気がします。「いしいしんじのごはん日記」でも思ったけど、この人の発想ってほんと不思議。でもだからこそ「プラネタリウムのふたご」とか「ぶらんこのり」みたいな本が書けるのでしょうね。

同じキューバ紀行でもたかのてるこさんの本のような克明な感情の描写やテンションの高さはありません。でも、それもキューバ、これもまたキューバ…なのでしょう。

キューバ・・・行ってみたいなあ。
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by cita_cita | 2007-09-27 22:53 | 読書

「アボカドバンザイ!」

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好きなんです、アボカド。

居酒屋でメニューに「アボカド」の文字があればつい頼んでしまいます。家でご飯作るとき、急に食べたくなってスーパーに行ってもまだ黒くなってないのしか並んでないことが多いから、非常用に早めに買って冷蔵庫で黒くしています。家族の誰かが知らないうちに食べちゃったら、大人気なく怒ってしまったりします。それぐらい好き。

この本はアボカドファンの、アボカドファンによる、アボカドファンのための本。一冊まるごとアボカドです。レシピだけじゃなくて、選び方や食べごろや、むき方、育て方なんてのも載っています。半分に切って、ひねって実をはずすところまでは知っていましたが、タネの残った片方の実から、実に傷を付けずにタネをはずす方法を知って目からウロコ。そして定番のマグロとの組み合わせだけじゃなくて、こんなに色々できるんだよーみたいなレシピがわんさか。最近、続編の「あっぱれ!アボカド」という本も出ました。そちらには新しいレシピに加えて「アボカドとよく合う食材ベスト10」なんてのも載ってて、フリークにはたまりません。こんなこと書いてたらまた食べたくなってきた。あ、冷蔵庫にストックあったっけかな…。
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by cita_cita | 2007-08-09 21:32 | 読書

「雲の世界」 山田圭一

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梅雨に入って、毎日うっとうしい天気が続いていますね。たまに雨が降るのはいいけれどこれだけ曇りや雨が続くと、そろそろスカッと晴れた青空が恋しくなりますね。さすがに雲ばかり見るのも飽きてきた今日この頃ですが、こんなときこそこういう本を読んで空を見上げ、雲の観察をするのにうってつけなのかもしれません。

この本は季節や気象条件によってさまざまに変化する雲の表情を、地上から、飛行機から、そして宇宙からと、あらゆる視点から撮影した写真を集めた写真集であり、その雲の特徴を詳しく、しかも素人にもわかりやすく解説してくれています。

本の内容はこんな感じです。
1 雲の世界は千差万別
2 雲の分類―十種雲級
3 雲の組み合わせ
4 空の色と雲の色
5 珍しい雲
6 山の雲
7 美しい雲
8 飛行機雲
9 空から見る雲
10 人工衛星から見える雲


この本を読んでいると、雲にも様々な種類があって、その雲が発生する高さや、含まれる成分の状態(高度が低いところでは水蒸気、その上は雪、もっと高くなると氷…)がそれぞれ異なることや、朝夕と昼間で空や雲の色が異なって見えるしくみ、雨が降るしくみ、あられやひょうが降るしくみ、虹のできかた、雲・霧・もやの違いなど、身近だけれど誰も教えてくれなかった色んなことを知ることができます。雲の名前もちょっとだけ覚えちゃいました。今、窓の外から見えるあの雲はどれかなーなんて、考えたら、こんな曇り空でも少しは気分転換になるかな。
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by cita_cita | 2007-07-10 22:45 | 読書

「レモンブック」 北村光世

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本屋さんで表紙を見て、そのさわやかで酸っぱそうなレモンのイラストに目を引かれた一冊です。

タイトルの通り、一冊まるごとレモンに関しての本です。作者の北村さんは青山学院大学で約30年近くスペイン語を教えた後、ハーブと各国の食文化の研究に専念してこられました。ハーブに関する著書もたくさん出版されています。今は、イタリアのパルマにも家を持っていて、日本とイタリアの文化交流にも貢献したとして表彰もされています。そんな北村さんが、イタリア人の暮らしに深く根付いているレモンの数千年にわたる歴史、その効用、イタリアの家庭で愛されている、レモンを取り入れた料理のレシピなどレモンのさまざまな魅力を、シチリア、アマルフィー、ポンペイなど現地での取材を織り交ぜながら紹介してくれます。

この中で紹介されているレモンのリキュール、リモンチェッロが飲んでみたくなりました。私たちがレモンを使うとき、主に果汁だけを使いますが、香りの源は皮にあるそうです。このリモンチェッロはレモンの皮から作るリキュールで、日本の家庭で梅酒を作るように、イタリアの家庭では昔はどこでも自家製のリモンチェッロを作っていたそうです。今は市販のものもたくさん作られていて、レモンの産地では特産品として店頭に並んでいるそうですが、手作りリモンチェッロのレシピを見て、いつか作ってみたいなーと思いました。そのためには、無農薬の、自然なレモンの皮が必要なんですが、それが簡単に手に入らないのが難点ですよね…。誰か庭にレモン育てている人、いませんか~?
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by cita_cita | 2007-07-08 21:58 | 読書

「ベニシアのハーブ便り」 ベニシア・スタンリー・スミス

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京都の百万遍(京大のあるところ)にベニシアインターナショナルという老舗の英会話学校があります。私が高校生の時、英語に興味を持ち始め頃からその名前を聞いていました。そのベニシアさんはイギリスの貴族階級出身で社交界デビューも果たした正真正銘のセレブ。広大な庭を持つお屋敷に住み、子供のころは使用人と口をきくことも許されなかったそう。そんな彼女が階級社会に疑問を抱き、19歳で家を飛び出してヨーロッパからシルクロード、インド、アジア、そして最後にたどり着いた旅の終わりは日本。そこで1974年から自分の英会話教室を開き、たくさんの生徒さんを教えてきました。今、彼女は京都の大原にある築100年の古民家に住んで、見事な庭を手入れし、200種類以上のハーブを育てながら暮らしています。ロハスという言葉が生まれる前からその暮らしを作り上げてきた彼女。この本にはそんな彼女の大原での田舎暮らしの楽しみ方、ハーブを使った料理や化粧品、石鹸などのレシピ、イギリスでの思い出などが、美しい写真(写真家である彼女の夫が撮影)とともに詰まっています。同じ京都市内に住みながら、こんな暮らしもあるのかと驚き、そしてまるでヨーロッパの風景かと錯覚するほど素晴らしい日本の田舎の四季折々の風景に感動させられる一冊です。
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by cita_cita | 2007-06-24 22:48 | 読書