「チェ 28歳の革命」

e0066369_13591530.jpg
先週1週間仕事でずっと家を離れていて、土曜日は大阪のタイ料理屋さんでアジア好き仲間たちとの楽しい新年会。しかも11人(うち1人はノンアルコール)でピッチャー9杯のハイピッチ。いつもは元気な私ですが、さすがに体も頭も休みが必要だったみたいで、日曜日はどこにも出かける気がせず、家でひっそりと過ごしていました。午後遅くになってようやく元気復活し、実家(といっても徒歩10分)に立ち寄った後、近くの映画館に行ってきました。

カストロと共にキューバ革命を成し遂げ、その後キューバを去り、各地で貧しい人民とともに数々のゲリラ戦を指揮し、伝説の革命家となったチェ・ゲバラ。2部作の1作目となる本作は、カストロとの出会いから、アメリカの資本主義政策の犠牲となっていたキューバ国民を救うために当時のバティスタ政権を倒すまでを題材にしています。

医学生であった23歳の頃、ゲバラは1年間南米をバイクで放浪する中で南米社会の抱える「貧富の差」という現実を目の当たりにし、病気から人を救うために自分ができることは医者としての治療よりも、病気や死の温床となる「貧困」の原因をなくすことだと気づきます。この体験が彼のこの後の生き方を決定付けるきっかけとなりました。(この部分は映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」の中で詳しく語られていますね)

劇中の大部分がゲリラ戦の場面であるため、何も知らずにその部分だけを見た人はこれも戦争映画のひとつだと感じるかもしれません。でも、これは決して戦争映画ではありません。私もこれまで多く戦争映画を見ていますが、いつもその中で感じたのは「戦争にせよ何にせよ、人が人の命を奪うことは絶対にあってはならないこと。それを正当化することはできない。」ということです。でも、この映画の中で、ドンキホーテのごとく、国家という巨大な相手に対して「革命か、死か。」とひたすら突き進んでいくゲバラを見ていると、平和な時代の平和な国に生きている自分には決して分からないことがあるのかもしれないと、そう感じました。実際、今まさに紛争や革命のさなかに巻き込まれている人々が、同じこの瞬間、映画館の快適なシートにもたれて平和の意味について考えている私たちの姿なんて想像することができないのと同じように…。

e0066369_13584641.jpg
カストロやゲバラの選んだやり方が最善の方法だったのかどうか、私には分かりません。でも「武力でしか、なしえない革命」というものが、実際に存在するのだということが、深く私の心に刻み込まれました。今、キューバがまさに「奇跡の社会主義」を実現し、他の社会主義の国家と明らかに別の道を歩んでいること、その姿を世界中が見ていることの意味、その違いは一体どこから来るのか、色々なことを改めて考えさせられました。

続編の「チェ 39歳 別れの手紙」。あまり時間をおかずに見に行こうと思います。
[PR]
by cita_cita | 2009-02-04 23:23 | 映画
<< The 左利きNight 飛騨高山と奥飛騨温泉 >>