平翠軒の誘惑

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倉敷の美観地区をうろうろと歩き回って、結局2日間で3回も入り浸ってしまった店、それが平翠軒(へいすいけん)。倉敷にある森田酒造のご主人が自分の舌を使って「これは!」と思ったよりすぐりのおいしい品だけを全国から、世界から集めているお店。そんなの紀伊国屋や成城石井や、イカリスーパーだってそうじゃん、と思うかもしれないけど、このお店には何か違うものがあるのです。うまくいえないけど、お店に一歩入ってみればわかるかな…ご主人のおいしいものにかける情熱というか探究心というか、執念?(笑)がぎゅうぎゅうに詰まったお店です。とにかくこだわりの食品が所狭しと並べられていて(でも不思議とごちゃごちゃした感じはない)、ひとつとして「とりあえず」置いたような商品はないんです。吟味に吟味を重ねた末、店頭に並べるだけの理由がある品しか置かない。お店にご主人がいらっしゃるときは、気になる商品があったらご主人に質問してみてください。きっと、意外なアレンジの食べ方や、他の食材との組み合わせなど、期待以上のコメントが返ってくると思います。ご主人と喋ると、「ああ、ここの食材は間違いなくご主人が全て試した上で、自信を持っておすすめできるものしかないんだなー」と実感できると思います。あ、かといって、気難しいうんちくおやじを想像しないで!ここのご主人はすっごくやわらかで、お話も面白くとても気さくなステキなおじさまなんです。自分自身も酒造所を営むお酒の作り手として、同じくおいしくて安全なものを手を掛けて、心をこめて作っている作り手さんたちに対する尊敬の気持ちを持って、彼らの商品を紹介しているんでしょうね。

なんにせよ、ご主人が時間とお金と労力を掛けて出会い、集めたこれだけの数の商品を、一軒のお店を訪れるだけで手にすることができるというのは、本当にありがたいことです。

倉敷に行ったというのに、きびだんごやむらすずめは買わず、平翠軒でどっさりお土産を買い込んでしまった私の収穫物を少しずつご紹介したいと思います。

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カニーノ一番絞りオリーブオイル。イタリア北部のカニーノという村で収獲されたオリーブから作ったオイルです。オリーブの実が小ぶりなこともあって生産数が極端に少ないので、年間でも数千缶しか作れなくて、ほとんどはレストランなどに渡ってしまうそう。瓶詰めのものは日本でも出回っているのですが、平翠軒では一番絞りの5リットル缶のものを料理研究家の北村光世さん(以前私がブログで紹介した「レモンブック」の著者です!)からいくつか分けてもらい、それを森田酒造のお酒用のボトルに詰めて小売りされています。私が訪れたとき、平翠軒には他にもおいしそうなオリーブオイルがいくつか並んでいたのですが、ご主人に「どちらがおすすめですか?」と聞いたら、「そりゃあ、今だったら間違いなくこれでしょう!次は来年まで入ってきませんから、今ある分がなくなったら終わりです。」ときっぱり断言してもらえたので、迷わず買って帰りました。ご主人の説明にもありましたが、オイルというよりはまるでジュースといったほうがいいような鮮烈な香りで、少しなめるだけで、フレッシュな青りんごみたいな香りがぷわーんと口から鼻に抜けていき、うっとりしてしまいます。これは火を通す料理ではなく、パンにそのままつけるかサラダにそのままかけるのが絶対おススメ!トマトにたらして、少しだけ塩をふって食べるともう…何も言えません。あー買ってよかった!

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檸檬リキュール「風のうさぎ」。上の「レモンブック」の感想で、私が飲んでみたーい!と切望していたリモンチェッロ(イタリアのレモンのリキュール)。なんと、森田酒造にて、ご主人が作っておられました。それもしまなみ街道、広島県の生口島産のレモンを使って作った、おそらく日本初の、日本人による日本産のレモンを使ったリモンチェッロだそうです。これが出来たいきさつも、ご主人が北村光世さんからいただいたイタリアのリモンチェッロを飲んで衝撃を受け、レシピをいただいて税務署に日参して製造免許を取ってまで作ったというのです。そのご主人の熱い思いについてはここに書かれていますが、平翠軒で風のうさぎを見つけた私はこれ幸いと買って帰り、今、眠る前の読書タイムにチビリチビリと至福のひとときを楽しんでいます。冷凍庫でキンキンに冷やして、とろーりとなったのを飲むのがお勧めです。

リモンチェッロについてはキリンの「世界のキッチンから」シリーズの「ピール漬けハチミツレモン」のウェブサイトに、旅行記や詳しいレシピが紹介されています。(音が出ます)
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by cita_cita | 2008-04-13 12:19 | おいしいもの
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