出前田辺寄席&御影公会堂のオムライス

ちょっと前の話になりますが、「出前田辺寄席」を見に行ってきました。これは、通常大阪の阿倍野区で開催されている「田辺寄席」の出張バージョンで、阪神大震災の被災者の慰問のため95年に避難所で開催されたのがきっかけで始まったイベントです。だいたい1年に1回のペースで開催されており、今回が10回目でした。普段はもう少し小さな会場でやっているそうなのですが、今回は御影公会堂での開催となりました。

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初めて訪れた御影公会堂はすごく歴史のある建物で、戦災にも、震災にも耐えて残っているというだけありかなり古く、塗装がはがれたような部分もたくさんありますが、その歴史を聞くと感慨深いものがありました。そして、各部の装飾や2階席、3階席に上がるための階段など非常に凝ったつくりになっていて、きっと完成当初は地元を代表するような豪華建築だったのだろうなと思います。かつてはここで結婚式を挙げるカップルも多かったそうです。映画「火垂るの墓」の中で主人公が妹を連れて空襲の後の焼け野原を逃げるシーンがありますがそこにもこの建物が登場します。(どうでもいいけどこの映画、何度見ても泣いてしまいます。歳を取って涙もろくなったのか、はたまた「パブロフの犬」の原理が働いているのか、TSUTAYAでレンタルDVDのジャケットを見ただけで悲しくなってくるから困りものです)

この御影公会堂にはもうひとつ名物があります。地下にある食堂のオムライスです。神戸エリアの人にとってはすごく有名みたいで、私が「明日御影公会堂に行くねん」というと「ああ、オムライスやんな!」と友達に言われました。私が到着したときは12時前だったのですが、もうすでに順番待ちができていて、30分ほど待ってようやく入ることができました。


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これがそのオムライスです。最近流行りのとろとろ半熟オムライスではなく、とってもベーシックなタイプのオムライスです。外側の形も、玉子の焼き加減も、中身のチキンライスもとっても懐かしい感じ。子供のころ、デパートの上の食堂でおじいちゃんとおばあちゃんに食べさせてもらったような、そんなオムライスです。

オムライスを堪能した後は、お待ちかねの落語です。
この日の演目はこんな感じでした。
笑福亭たま 「いらち俥」
桂米左 「阿弥陀池」
桂文太 「稽古屋」
―― 中入り ――
内海英華 《女道楽》
桂きん枝 「お楽しみ(狸賽)」

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「いらち俥(ぐるま)」は初めて聞いたのですが、たまさんのうるさすぎるほどの大声や大げさすぎるほどのアクションとしっかり合っていて、気持ちよく見ることができました。単純な話なんですが、大阪の地名が色々出てきて、梅田に行くところだったのに勢いあまって箕面まで来てしまった…なんて、たぶん関西の人でないとピンと来ないでしょうね(笑)。登場人物はたった4人と少ないのですが、それぞれ個性があり楽しめます。最後にスローモーションを再現したような場面があるのですが、それまでのスピード感とそこのギャップが面白かったです。

続く「阿弥陀池」はこれまで何度も聞いてきたネタなだけに、演者によって個性が出るのですが、米左さんはとってもスタンダードな感じ。ちょっと声がおとなしいので(たまさんの後だから余計にそう感じたのかも?)もう少しメリハリがあってもよかったかも。

文太さんの「稽古屋」は、踊りのお師匠さんのところがよかった。文太さん、女っぽいしぐさや喋り、上手ですね。

英華さんは初めて見ましたが、歌も三味線も艶っぽくて、洒落もきいて笑える場面も用意してあって、なんだかタダでお座敷遊びをさせてもらってるような得した気分でした。(そう、この公演は無料だったのです)私も昔三味線をかじったことがあるだけにものすごーく興味深く見ることができました。英華さんが着ている着物も、初舞台のときにお母様のアドバイスで仕立てた着物ということでしたが、すごく粋な感じで素敵でした!

トリのきん枝師匠は、風邪でお疲れだったのか、マクラを話している間もなんだかしんどそうで(鼻までかんでた)ちょっと気の毒でした。マクラを長ーく喋って演目の時間が短くなったのは大ネタをやるのがしんどかったのかもしれないですね。「お楽しみ」ということだったので、何をやるのかなと思っていましたが、結局狸賽(たぬさい)だったので意外でした。これって、どちらかというと前座向きのネタですよね?(違うかな?私が所属していた落研では、部員が1回生のときに練習していました)それでも、やっぱりしんどそうで、力振り絞って「たーちゃん!」と大声出してがんばっておられました。もう風邪は治られたのでしょうか。次回は違うネタもきいてみたいです。
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by cita_cita | 2007-11-09 23:03 | お笑い
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