「地球の食卓~世界24カ国の家族のごはん」ピーター・メンツェル

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これは報道写真家のピーター・メンツェル氏と、彼の妻であるジャーナリストのフェイス・ダルージオのカップルが、世界24か国を訪ね、そこで暮らす30家族の「食生活」について取材した記録です。それぞれの家族ごとに家族の全員と彼らが1週間の間に食べた食料を一緒に並べて撮影した写真が掲載されていて、その食料の内容リストと金額、定番料理のレシピや日常生活の一部を撮影した写真と文章による説明が30家族分紹介されています。もちろん日本(東京と沖縄の2家族)も紹介されていて、アメリカ、オーストラリアからパプア・ニューギニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、スーダン、グリーンランドなどなど、これを見ているだけで世界各国を訪れたような気分になります。

それにしても興味深いのが国によってこうまで違うのかと思わされる食材の量とバリエーション。この人数でこれは多すぎるだろうと思う家族もあれば、その倍のメンバーがいても半分にも満たない食料で暮らしている家族がいます。また、膨大な量に見えてもその数十%がゴミとなって捨てられてしまうのではと思えるほど過剰に、美しくパッケージされた加工食品ばかりで暮らす家族がいるかと思うと、その反面、ゴミはほとんど出ないだろうと想像できるようなシンプルな食材を食べている家族が地球の反対側に居たり…。でも、そんな中でもページをめくっていて目に飛び込んでくるのは、その国の存在する位置や種族、気候の違いにかかわらず世界中あちこちの家族の写真に登場してくるコカコーラ、ネスレ、ケロッグなどのおなじみのパッケージたち。

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アメリカのキャベンさん一家

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ブータンのナムガイさん一家

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スーダンのアブバカルさん一家

単純に食料品を並べて家族を紹介しただけのこの本には、実に様々な情報が隠されているのです。そこに何が含まれているのか、それを読み解いていくのは本を開く私達自身なのだと思います。それは貧富の差であり、文化の差であり、環境問題であり、食と健康(肥満や様々な病気)であったりします。普通のサイズより大きめの本で、ページ数もそれなりにありますが、その大きさ以上のものが詰まっている本だと思います。小学生の時カギっ子だった(こんな言葉今は使わないかな?)私にとって、両親がそろえてくれた写真いっぱいの「こども百科事典」は大好きな暇つぶしの遊び道具であり、色んなことを教えてくれた先生でした。もし、将来私が子供を持つことになったらこの本を何度も何度も一緒に見ながら子供の成長とともに色んなことを語り合いたい、そして自分も一緒に成長していきたい、そんなすばらしい本です。
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by cita_cita | 2007-03-10 11:11 | 読書
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