「経済ってそういうことだったのか会議」佐藤雅彦・竹中平蔵で、結論なんですが「苦手分野を克服すること」、それと「好きな分野を深めること」、この2つにしようと思います。前者の抱負について考えたきっかけは誕生日前日のラスト3時間で見た「不都合な真実」だったんですよね。今まで、知ってるつもりであまりにも無知だったことにいきなり気付いて愕然として…。「うわあああー私、どうすればいいんだ!」って悩んだあげく、悩んでてもしかたないから、とにかくできることをやろうと。そのためにはまず、勉強して少しは詳しくなろうと思いたち、今年はエコ関連の本を意識的に読むことにしました。 それとは別に、私の苦手分野というか、歳相応というにはあまりにも無知な分野がもうひとつ。それは「経済」なんです。経済、マネープラン、株、そのあたりは意識的に避けて通ってきたんですが、さすがにもうまずいだろうということで。で、今年は経済のことも去年よりは詳しくなろうと思って、まず選んだのがこの本。買ったのが本屋でなく「ヴィレッジ・バンガード(しかも金沢店)」というところが私らしいというかなんというか(笑) この本はあの「だんご3兄弟」(知らない人いるかな)の生みの親、広告クリエイター佐藤雅彦氏(経済の素人代表)と小泉内閣の閣僚として総務大臣、郵政民営化担当大臣を担当した竹中平蔵氏(経済の玄人代表)が「経済って何?」というテーマについて2年半にわたり、10回以上も対談した内容をまとめたもの。「お金って?」「ダウって何なの?」「(税金は)払うのか、取られるのか?」というすごくベーシックかつ、いい歳したオトナがいまさら聞けないような質問に対して、竹中さんが学校の先生みたいに分かりやすい平易な言葉で説明してくれるのが初心者向きでとても好感が持てます。また、竹中さんの話した言葉の中でポイントになるようなセリフを「竹中語録」として手書きでページの隅に書きとめてあったり、だんご3兄弟風のイラスト解説があちこちにちりばめてあったりで、非常に楽しいです。経済食わず嫌いの私でも、飽きずに最後まで読めました。 印象的だったエピソードとしては「コロンブスはベンチャー企業で、イザベラ女王はベンチャーキャピタルだ」というもの。大航海時代、コロンブスのした旅は非常な危険が伴うまさに「ハイリスク・ハイリターン」のビジネス。それに対して彼の能力と可能性を買って巨額の資金を投資したのがスペインのイザベラ女王という関係だといわれたら、「ほぉー!」って思いませんか?えっ、思わない?(私、経済は弱いけど歴史は好きだから結構ツボだったんですが…) 他に、日本のサラリーマンは源泉徴収の上、年末調整まで会社が代行してくれるから、生まれてから一度も税務署に行ったことがない、税務署がどこにあるのかも知らない人が大半。これが税への興味や意識を薄めてしまい、自分がいったいどのような名目でいくら税金を払っているのかに対し無関心になってしまうと書かれていて、ああ、なるほどな!と思い当たるフシあり。うちは私がサラリーマン、両親は自営業なんでこの感覚の違いはよーく分かります。そうだよなー、私達、高額納税者番付に入った芸能人の納めた税金の額は知ってるのに、自分自身の税金の額を言えなかったりするものな。アメリカとかだと、源泉徴収の会社もあるのだけど、年末調整まで会社がやってしまうなんてことはないのだそうです。 というわけで、この本、ビギナーの私にはとーってもためになりました。一応「ダウって何」「日経225って?」ということも初めて知りましたし(汗)さて、次は何を読もうかな…。 ちなみに今年の抱負の「好きな分野を深める」については、ヨガと落語とうまいもん、ということにしてみました。こっちはさほど苦労せずにクリアできそうですが(笑)、さて1年後どうなってることでしょう。
by cita_cita
| 2007-03-08 23:36
| 読書
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