私のバリ <その1> 「スナルタハウス」1回目はご他聞にもれず、ヌサドゥア(外資系の大型ホテルが集まる地区)。パッケージツアーにセットされていたグランドハイアットだった。バリでも有数のマンモスホテルで、大きなプールが3か所にあったっけ。そのときにバリにはすごく魅力的なホテルがたくさんあることを知り、2回目は自分で手配したゴージャスなヴィラホテル。ウブドのイバという素敵なホテルだった。 そして満を持して臨んだ運命の3回目。最初は別のホテルに泊まっていた私が、バリ旅のベテランである友人に「もし時間があったら覗いて、私からよろしくと伝えておいてね」と言われてふらりと立ち寄った小さなロスメン。そんなことがなければ、きっと立ち寄ることもなかったと思う。だって、それまではアジアでホテル以外の安宿に泊まるなんて、想像もしていなかったから。でも、あのとき覗いてみたのが運のつき。小さな入り口の中のその空間は思いのほか快適で、そして家族は急に訪れた私に暖かかった。何かが心にピピッときて、宿のお父さんにこう言った。「ここに泊まりたいな。でももうホテルに泊まってるから…また今度来たときにね。」 するとお父さんは「今からこちらにおいで。一緒に君のホテルに行って、ホテルの人に話して、そして荷物をもって一緒に戻ってこよう。」となんでもないことのように言って、私をバイクの後ろに乗せて、今来た道を一緒に戻ってホテルで事情を説明し、私はその日までの清算を済ませてお父さんと宿に戻り、お父さんはもう一度同じ道を往復して私の大きな荷物を持ってきてくれた。そして初めて門をくぐってから1時間後には本当に私はその宿の住人として、お母さんの運んでくれたバリコーヒーを飲んでいたっけ。 そして始まった私とスナルタハウスとの関係。それから何度もバリを訪ねるうちに、ここで、色んな人との出会いがあり、そしてそのうちのいくつかは今もしっかり続いている。最初小さかった子供達は会う度に大きく成長し、初めてできた同世代のバリ人の女友達は恋人と結婚して頼もしいお母さんになった。この間まで昼も夜も椰子のほうきでシャッシャッと音を立てながらしょっちゅう地面を掃いていた90歳のおばあちゃんは、足がめっきり弱くなってあまり部屋から出てこなくなってしまった。まだ不慣れな私に色々教えてくれた長期滞在中の日本人の女の子は、今はバリ人の旦那様と結婚して、この宿のお向かいの家に住むようになった。この場所がある限り、ここに行けばあの家族と会えると分かっているから何度も何度も行ってしまう。気分的には里帰りのようなものかもしれない。親戚がたまたま遠く離れた場所に住んでいるような感覚だから、バリに行くことは私にとって、そんなに一大事ではない。行きの荷物はみんなへのお土産でいつもパンパン。帰りはお母さんに渡されたお土産(コーヒーとか、手製のお菓子とか、帰る日の朝市場で買ってきてくれたバナナとか)でパンパン。これから先、何回日本とこの場所の往復を繰り返せるのだろう。「数え切れないほど」というわけにはいかないだろうけれど、1回でも多いとうれしいなぁ。そう思ってまた渡航のためにせっせと働く日々が続きます。
by cita_cita
| 2006-10-14 01:34
| 旅
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