沖縄やんばる旅 2006 その2

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2日目の朝、結家の窓からは素晴らしい朝焼けが見えました。これを見られただけでもここまで泊まりに来た意味があります。それほど素晴らしい朝でした。ただし朝は蚊が多いのでご用心。テラスでコーヒーを飲んでいると蚊がプゥーンといやな音を立ててやってきます。朝と夕暮れ時は蚊にとってもごはんの時間らしいです…。

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昨日買っておいた朝ごはん(ポーク玉子おにぎりとみそ汁)を食べて、早速やんばるドライブへ。まず目指したのは古宇利(こうり)島。本部半島から屋我地(やかじ)島に渡り、そこから古宇利大橋という橋を渡って言うことができる小さな島で、車だと10分ほどで一周できてしまいます。この橋が開通する前までは島の人は船で行き来していました。長さは1960mで、無料で通行できる橋の中では日本一の長さです。でもこの橋が有名なのはその長さではありません。なんと言ってもそのロケーション。エメラルドグリーンの海の上を一直線に伸びるこの橋を車で通るときの気分は渡った人でないとわからないはず。もちろん、晴れた日の景色が最高に絵になります。ちゃんと歩道もあるので散歩することもできますよ。

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私は島に渡って一周道路をゆっくりドライブしたのですが、たまに集落の方に入り込む車もあるそうです。言うまでも無く、集落は地元の皆さんの生活の場。道も狭く知らない人が自由に動き回れるところではありません。興味本位で入るのは避けたいものです。(もちろん一周道路を走るときもゆっくり安全運転が基本です)それにしてもこの橋ができる前と後とでは、この島の人の生活は本当に大きく変わったのだろうなと思います。だってそれまで船でしか行き来できず、当然、基本的には島の住民だけしか存在しない場所だったはず。それが今では島には立派な駐車場が完成し、食堂もできて繁盛していました。ビーチも活気があってとてもにぎやかです。島の人にとって、橋ができたことでよかったことも、逆に悪かったことそれぞれ色々あるのだろうな…。自分もドライブを楽しんだ身でありながら、ちょっと考えてしまいました。

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58号線に戻り、ひたすら北へ向かいます。途中、気になっていた店で昼ごはんを食べることにしました。その店の名前は前田食堂。大宜味村の津波(つは)というところにあります。この店で一番有名なのが看板メニューの牛肉そば。沖縄そばの上ににんにくと胡椒とバターで炒めたもやしと牛肉がてんこ盛りになっています。普通沖縄そばっていうと、ちょっと軽く昼ごはんという感覚なんですが、ここのはものすごいボリューム。しっかり食べたい!という時でないとキツイかもしれません。味もかなりスパイシーで黒胡椒のパンチが効いていて、具を麺と絡ませて食べると最高においしいです。毎日は無理だけど、たまにメチャクチャ食べたくなるタイプの味。やんばるドライブを計画されている方はぜひ寄ってみてほしい店です。

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ほら、このボリューム!! てんこ盛りというのも大げさではないでしょ?

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食べても食べても減りません!このスープの色、沖縄そばっていうより、もはやスタミナラーメン???

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牛肉そばでスタミナをつけ、再び58号線を北上。途中寄ってみたかった喜如嘉(きじょか)という集落があったのでちょっとストップ。ここは芭蕉布の里と呼ばれる集落なんです。集落には芭蕉がたくさん生い茂り、芭蕉布会館という建物もあります。芭蕉布というのは沖縄の伝統的な織物で、麻より硬く丈夫で真夏でもとても涼しく昔は王族から農民まで広く愛用されたそうなのですが、作るのにものすごく手間が掛かるため今では非常に高価になってしまい、本物の芭蕉布は沖縄の人でもなかなか持つことができないみたいです。芭蕉はバナナの仲間の植物で、見た目も似ていますが、芭蕉布に使われるのは糸芭蕉といって実ではなく茎に全て栄養がいくので茎から丈夫な繊維が取れるのだそうです。実もつくけれど小さくて食べられるものではないそうです。バナナの木は実芭蕉という種類で、これは実の方に栄養が行くのですね。

この喜如嘉集落で気になるカフェがあったので一休み。カフェの名前は「小春屋」。喜如嘉集落のかなり奥の方にあって、一見普通のおうちみたい。入り口で声をかけても誰もいないようだったのでチャイムを鳴らすと優しそうなお母さんが出てきてテラスに案内してくれました。このテラスの雰囲気が最高。ちょうど裏に芭蕉畑があって、乞い緑の芭蕉をバックにお茶を飲んでいるとまるでバリ島かどこかにいるような気分。蝶やキレイな鳥もいっぱい飛んでいて、ひっきりなしに野鳥のさえずりが聞こえてくる。これは絶対に人工的に作った環境では味わえないゆったり気分です。お店には集落の人が焼いたやちむん(焼き物)がたくさん並んでいて、かなり手ごろな価格で販売されていました。やんばる産のみかん(クガ二)のジュースなどもありましたが、私はカフェオレを。途中からお母さんも出てきてくれて、この集落の話や、芭蕉の話、今行われている選挙の話、そしてバリの話(おかあさんもバリに行ったことがあったのです)などひとときのお喋りを楽しめました。

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その話の中で印象的だったのが「ブナガヤー」の話。ブナガヤーはこの地方に住む木の精だそうで、大切にすると人々に幸福をもたらしてくれるそうです。沖縄では同じくキジムナーという妖精が信じられていることはわりと有名ですが、ブナガヤーもそのような妖精だそうです。特にこの喜如嘉では大人も子供もブナガヤーの存在を信じている人が多くて、かなり具体的な目撃談などもあって私も興味津々で話を聞かせていただきました。「公民館より右の方では発見されていない。出没するのはいつも左側。」とか「昔はあの木の上によくいた」とか「あの大きな家はいつのまにかブナガヤーが建てた」とか…。サイズは子供ぐらいで顔は真っ赤で、漁がとっても上手でタコと魚の目玉が大好物らしい…。あまりにも具体的すぎる…(笑) 聞いているだけでワクワクするような話がいっぱい出てきて、本当に楽しかったです。

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これが小春屋のテラス。最高の癒し空間です。後ろの緑の植物が芭蕉です。ちなみにこの2枚上の写真は喜如嘉の集落。左手前に茂っているのはもちろん芭蕉。

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やちむんの中からそば猪口を2つ購入。沖縄の伝統的な柄ではないけどシンプルでどこか北欧チックな感じがとても気に入りました。

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小春屋のおかあさんに紹介してもらって、徒歩で行ける「喜如嘉の七滝」に行ってみました。小さな滝ですが、流れが7回変わるので七滝といわれるそうです。入り口に鳥居があって、中に拝所(うがんじょ)があるので神聖な場所だと思います。空気がとてもひんやり澄んでいて滝つぼのちかくに座って深呼吸すると、すうーっとした気分になりました。

さて、喜如嘉を出て次の目的地へ。今回の旅のテーマ「やんばるの自然」を堪能できる場所へ向かいます。でもまだ先は続くのにちょっと長くなってきてしまいましたね。続きはまた次の回で…。
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by cita_cita | 2006-09-30 00:25 | 沖縄
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