「愛する言葉」 岡本太郎・岡本敏子

e0066369_2324228.jpg岡本太郎と、彼の生涯のパートナーであった敏子さんの愛に関する言葉がちりばめられた本です。
太郎さんの言葉は青い字で、敏子さんの言葉は赤い字で綴られています。分量でいうと敏子さんの言葉が多いのですが、(おそらく、太郎さんが亡くなってから、敏子さんが表舞台で発言する機会が多くなったからでしょうか)それでもまるで二人が会話をしているように感じられる部分もあります。

「つらぬく」、「はぐぐむ」、「ひきあう」、「かさなる」、「ぶつかる」の5つのテーマごとにふたりの心の底から出てきた強い強い言葉がいっぱい載っています。こんなドラマチックな2人なので、やっぱりいつも精一杯の、ぎりぎりの中を生きていたんだなあと、ただただため息をつくような表現も...。

やはり私は同性である敏子さんの言葉の方にハッと感じることが多かったです。
たとえばこんな言葉ですね。
-やれることだけを一生懸命やるの。「私はやれるだけのことをやっている」って思ったら、そんなにヒステリックになることもないと思うわ。
-女の人がよくないと思うのは、男の子がなにかをがんばって失敗したとき、「ほらごらんなさい。あのとき言ったじゃないの」って、すごく情熱的になるところ。思い当たるでしょう?マイナスのときだけ情熱的になるのは女の子の卑しさなのよ。
-なにが起こるかわからない。一刻一刻展開する。生きるって、そういうことでしょう。


でも、太郎さんの言葉にもたまにドキッとするものが...。
-情欲に流されるのはいい。だけど、流されているという自覚をもつんだ。
-人間というのは生まれつきのかたちで、生きているのがいちばん美しいんだ。
-男性だけの世界観はほんとうのものじゃない。女性だけの世界観もほんとうのものとはいえない。この男と女の世界観がぶつかり合って、そこで初めてほんとうの世界観が生まれるんだ。


あとがきで、敏子さんのおいである平野暁臣さんの言葉があるのですが、これを読むと彼がこの本をまとめた思いが伝わってきます。「多くの人が太郎と敏子の関係は常人と違う異端のものだと考えている。ふたりの生き方に憧れるけれど、自分にはとてもできないと諦めている。でもそんなことはない。ふたりの言葉を噛みしめれば、それがわかる。」
[PR]
by cita_cita | 2006-07-31 23:24 | 読書
<< ヨガマット 祝 初シールシャ・アーサナ記念日 >>