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台湾食い倒れ旅行 その6

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私達は一旦ホテルに戻って魚丸を冷蔵庫に収め、MRTに乗って淡水線の終点である淡水(タンシュイ)に向かいました。淡水は淡水川の河口に広がる港町で古くから貿易港として栄えたため植民地時代にヨーロッパの文化が入り、東洋と西洋がミックスされた雰囲気のある町並みで知られています。台北の人にとっても夕日の名所で知られていて、休日には家族連れやカップルが訪れる人気の場所とのこと。台北周辺で日帰り観光できる見所としては他に九份(チュウフン)や烏來(ウーライ)などたくさんありますが、淡水は車を使わず地下鉄一本、40分で行けるというので一度行ってみたかったのです。

淡水線に乗ると地下鉄が途中から地上に出るので周りの景色も楽しめます。士林夜市がある劍潭駅を横目にどんどん郊外に向かっていくと中心部のようなビルは少なくなってきて、ちょっとだけのどかになっていくのがいい感じ。途中、終点手前に北投(ペイトウ)という駅があります。ここから支線に乗り換えると新北投(シンペイトウ)という緑豊かな温泉の町に行けるのです。噂によるとかなり訪れる価値アリの場所らしいので心惹かれますがここはガマン。淡水まであとちょっとです。温泉はいつかの楽しみに取っておきましょう。さて、それから10分ちょっとで淡水に到着。駅を出て予想外の人の数におののく私達。そう、今日は日曜日、しかもここ2週間ほどずーっと雨が続いていたもんだから台北っ子にとっても今日は絶好の行楽日和なのでしょう。それにしても、もう午後4時過ぎなのに皆一向に帰る気配はなく、次々と乗客が駅から出てきます。さすがは夕日の名所ですねー。

駅を出て右側の道に進むと古い建物の多い通りだったのですが、私達は淡水川沿いにずらりと屋台や食堂の並ぶにぎやかそうな左の道に進みました。これがもうすっごい人、人、人! まさにお祭りの縁日です。昼間だけどこれはもう夜市です!でもここ、毎日こんな状態なのでしょうか…。私達にとっては特別な1日だけど、台北の人にとってはこんな屋台、台北市内にもいっぱいあるはずなのに、それにしてもこの人の多さは…その時なおっちがその様子を見つめて「市内の夜市だけで飽き足らずにこんなところまで来てまだ食べてるなんて、台湾人って本当に買い食いが大好きなんだねえ…」としみじみと一言。本当にその通り、この人達は全員買い食い大好きな民族だ!梅田や新宿の交差点みたいに人がいーっぱいいるんだけど、歩いてる人みたらみんな何かを手にもって飲み食いしてるんだもん。手ぶらの人の方が少ないぐらい。そうとなれば、私達も郷に入れば郷に従えだ!とはじけてしまい、買い食いしまくりました~。

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見てください、この人の数!別に特別なイベントがあるわけでなく普通の休日の風景なのですが…。

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のどが渇いたのでお茶を一杯。前のお客さんが買っていた冬瓜茶というのが気になって私も。甘いけどさっぱりおいしい。でも何だろうこの味…私が「なんか夏休みっぽい味がするよ…」というとなおっちが「分かった!麦茶に砂糖を入れた味だ!」だって。でも確かにそんな味。 どうも彼女が子供の頃夏休みに遊びに行くと、おばあちゃんが麦茶に砂糖を入れて出してくれたらしい。で、夏休み→麦茶+砂糖となったわけ(笑) あとで調べたら冬瓜から作った茶色い砂糖をお水に溶かしたドリンクだそう。冬瓜って京都ではよく夏に薄味で煮いて、くずあんをかけて冷たくして食べるのだけどあれとは違う種類なのかなあ…。

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これはジュースのお店。新鮮フルーツを使って作るドリンクの種類の多さといったら!

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なんだか行列が出来ていたので見てみるとものすっごく細長いソフトクリームのお店でした。おじさんも子供も大好きみたい。日本と違うなと思ったのは、日本のソフトクリームだとうず巻き方式に積み上げますが、台湾バージョンはジグザグ方式。コンビニでケースに入ってるラクトアイスみたいな…分かるかな?

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次に肉圓(バーワン)を。これは私の愛読書「台湾まんぷくスクラップ」で見てからずっと気になっていたもの。まったく美味しそうには見えないのだけど台湾人は大好きらしいので挑戦。肉あんをタロイモのでんぷんで作った皮でくるんで肉まんみたいにしたものを蒸したり揚げたりしたものです。熱を加えているので皮は半透明になっていて中のお肉が透けて見えているのがおもしろい。注文すると(多分既に蒸してあった)肉圓を油の中で泳がせておわんに入れ、ハサミで皮にチョキチョキ十字の切れ目を入れ、上から甘辛いたれをかけてくれます。やっぱりあんまりおいしそうじゃないなあ(笑) 食べようとすると予想外に皮がしっかりブリブリしていてすごい弾力でなかなかお箸で切れないほど。肉あんも密度が高くてギュギュッと詰まっています。実際食べた感想は、「うーん」というかんじ。まずくはないのですが、魚丸のようにいきなり目からウロコが落ちるほどおいしいわけでもなく、たれの味もちょっと説明が難しい…。でも、以外と、こういうものって最初は???と思うけれど、食べ続けているとハマるのかもしれないですね。沖縄料理と北海道料理だと、多分最初からおいしいのは多分北海道だけど、後になって「あー、今すぐ食べたいなあ!」と思うことが多いのは沖縄料理だもの。それに、まだ1つの店でしか食べてないから、違う店で食べるとまた発見があるかも!

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川沿いから1本内側の道に歩いていくと、ものすごく繁盛している店を発見。淡水名物鐵蛋(ティエダン)の老舗、阿婆鐵蛋という店でした。鐵蛋は日本式に書くと鉄卵。でも別に鉄とは関係なくて、いろんな調味料で長時間煮込んだ煮卵なのです。ここは淡水名物の発祥の店で全国的にも有名みたい。鐵蛋はどの店にも売ってるのに、ここだけは台湾人のお客さんがお店の周りに群がってすごい勢いで卵と、魚のスナック(えびせんの魚バージョンみたいなの)をいくつもわしづかみにしていてバーゲン状態。つられて私達も鐵蛋とスナックを買ってしまいました。

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これが鐵蛋。真空パックもあります。大きいほうがニワトリ、小さいのがうずらの卵。煮込んで乾燥して…を繰り返してるのでもとの卵よりぐっと小さくなっています。そして皮は硬く締まってすごい弾力。ちょっと食べたことのない食感。日本でラーメンの上に乗っている煮卵を想像すると、さらに凝縮された味にびっくりするかも。これはおかずというより、おやつとかおつまみにいいですよー。

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こっちは魚酥(魚のすり身を揚げたスナック)。プレーン風味や、ピリ辛風味など色々。海老のもありました。これ、結構いけますよ!もっと魚くさいかとおもったけど全然大丈夫!海老せんとはまた違って、確かに魚の味です。会社で配ったらサッポロポテトと勘違いした人が食べてからびっくりしてた。味も違うし、食感もずいぶん硬く、サクサクというよりバリバリという感じなのです。

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阿婆鐵蛋の斜め向かいにある阿香蝦捲という店で看板メニューの蝦捲(シャージェン)を買い食い。これは海老のすり身に色々具を混ぜたものを春巻きの皮みたいなので細く巻いて揚げたもの。スナックですね。ひと串に3つ刺さっています。ソースは甘いのと辛いのが選べて自分でハケで塗ります。半分ずつ塗って味比べ。どっちも美味しいけどピリ辛の方が飽きない味かな。中のすり身は、結構味が詰まった感じで小さくても食べ応えがあります。ビールのおつまみ系(笑)

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その左隣にあるのが淡水でも一、二を争う有名店「河口魚丸店」です。また魚丸かよ!って言われそうですが…淡水に来てこれ食べなければダメだろうというほどの名物なんです。一般的にはこの店の魚丸が台湾で一番おいしい店として有名かも。ここの魚丸はちょっとひしゃげた丸の形。だるまさんを扁平にしたみたいな(笑) 味は…おいしいです!さっぱりスープに肉あんのつまった魚丸。おいしくないはずがないです。でも私達の口から出たセリフは「うん、これはこれでおいしいねっ!」 いや、どうしても比べてしまうんですよ、さっき佳興魚丸店で食べたやつと。 これはある意味不幸なことかも。こっちに先に来たら間違いなく大感激してたと思う…。違いを具体的に表すのは難しいけれど、スープはそれぞれおいしい。これは好みの問題。魚丸は、佳興のほうがふわふわQQ度で上かなぁ。魚丸本体の味はどちらも魚の味たっぷりでおいしい。魚丸の中の肉あんは濃い味が好きなら絶対佳興、毎日食べるなら河口かな…。なーんて、にわか魚丸評論家ぶってすみません…。

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さすがにおなかがいっぱい。でも台北市内に戻ったらすぐ晩御飯の店に直行の予定なのだ。じゃあ、せめてお茶でも…(何か間違っている)というわけで散歩タイム。ちょうど夕日の時間になってきたのでもう一度川沿いに戻るとワラワラと人が集まり始めたところでした。何を飲もうか迷ったのだけどそこにスタバがあったので台湾のスタバに挑戦。なおっち情報によれば「台湾のスタバ3回行ったら3回とも薄かった」そうなので迷ったけど、本当に薄いかどうか確かめるために私とティカも飲むことに。ティカはプレーンなラテ、私は豆乳ラテをアイスで。値段は日本と同じぐらい、ということは地元の人にはちょっと高いかも。確かに薄かったです。そして豆乳が、日本より甘みがあるので砂糖ぬきでもほのかに甘い…。スタバは日本の方が勝ったね!なんて強がりをいう私達でした。(っていうか、スタバはFROMアメリカだし)

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淡水の夕景。大雨の予報を見た時はまさかこんな景色が見られるとは思いませんでした。

気が付けばもう帰る時間…あれっ、エキゾチックな港町、東洋と西洋の歴史が交差する町、淡水へのショートトリップのはずが、結局やってることは夜市と一緒だったんじゃ…(笑) ま、私達の旅なんてこんなものですかね。でも、淡水すっごく楽しかったです。もっと寂れた港町を想像していたのが全然違って思った以上に広くてにぎやかだったのがびっくりでしたが…今度はもう一度来て、有名な歴史的建物のある地域にも足を伸ばしてみたいです。
by cita_cita | 2006-06-23 23:29 |
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