「みんぱく」でバーチャル世界一周

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みんぱくって?実は国立民族学博物館の愛称なんです。場所は大阪の万博公園内にあります。私の大好きな博物館です。多分日本中の博物館の中で一番好きかも…「国立民俗学博物館」なんて聞くと、ずいぶんお堅いイメージですが、それが全然!こんな面白い博物館は見たことありません。国立の民俗学研究所が併設されているので、研究レベルや収蔵品のレベルも高くって、単体の大学研究所では難しいような調査や企画もいっぱい。…なんて言葉で説明するよりも、とりあえずは展示品を見せたほうが話が早い!というわけで展示の一部をご紹介。そう、館内ではフラッシュを使った撮影もOK(三脚だけはNG)、世界の楽器など実際に触って遊べる展示もたくさんある、太っ腹な博物館なんです。

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まずはオセアニアコーナーより。この船はチェチェメニ号。このカヌー(シングル・アウトリガー式カヌーというそう)には一本も金属の部品は使われていません。(マストの高さが天井に届いてしまうので、斜めに展示してあります。)1975年の沖縄海洋博会場に向けて、ミクロネシアに浮かぶ周囲6キロの小さな島サタワル島から6名の乗組員たちが昼夜を通して操縦し、47日間かかって3000kmの航海を達成したという脅威の船なんです!実際に少し触ってみましたが、幅も狭くて、特に端の方に腰掛けていたら揺れた弾みでいつ海に放り出されてもおかしくないほど小さい。帆は、専用の帆布ではなく、木か何かの繊維をカゴのように編んだだけのもの。サタワル島の住人は昔から航海術に長けていたことで有名だったそうなのですが、それにしても驚きです。つい先週白浜でヨットに載せてもらったので、ますます興味を持って見られました。この航海の様子や、航海中の調理や食事など、生活の様子を記録した映像がみんぱくの視聴覚コーナーにあるらしいのですが、昨日は気付かず見逃してしまいました。次回は絶対チェックしようと思います…。

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これが実際の航海時の様子だそうです。この船で3000kmってどれぐらいすごいことか分かりますよね?

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これは南アジアコーナーより。インドでヒンズー教のお祭りに使われる山車(だし)です。こんなものがそのままババーンと展示されています。高さは5メートル以上あると思います。しかも周りの装飾もすごい!山車の胴体部分の周囲にぐるりと彫りこまれたガネーシャなど、神様の彫刻がびっしりと。これひとつだけでも見に行く価値ありです。

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インドの屋台。左は駅の構内にあるチャイの屋台、右はキンマ(噛みタバコのようなもの)の売店。

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これはインドのオートリキシャー。バイクタクシーです。内部にはヒンドゥーの神様のブロマイドが。上の方には映画スターらしき写真。私がデリーでこれに乗ったときも、運転手はハヌマン(ヒンズー教の猿の神様)のブロマイドを飾ってたなあ。ヒンズー教は神様がたくさんいるので(神様が色々姿形を変えたりもする)、それぞれ個人的に好きな神様が選べるみたいです。 ちなみに私の場合はサラスワティ(仏教だと弁天様)とスーリヤ(太陽の神様)が守護神らしい。ヒンズー教の多いバリでバリアン(祈祷師であり占い師であり呪術師みたいな人)にみてもらったときにそう言われました。

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これは多分中央アジアコーナーだったと思う…。遊牧民族が牛2頭にこの車をつなぎ、そこに家財道具の一切合財を乗せて移動するそうです。それらを全て並べるとこのような感じに…。

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モンゴル相撲の衣装。派手ですねー。旭鷲山もこんなの着ていたのかな。

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東南アジアコーナーより。マレーシアの「船の家」で生活する人達の船と家財道具。ゆりかごや、おしろいをつぶす道具なども乗っています。生まれてから、死んで地上に埋葬されるまでの一間、この船の上で生活するそうです。

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バリの人形劇に使われるあやつり人形。それぞれ道化役、お姫様、悪者など役割によって顔と衣装が決まっています。

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ベトナムの水上人形劇で使われるあやつり人形。去年のGWにハノイで見ましたが、こんなに近くで見たのは初めて!

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こちらはアイヌコーナー。アイヌの民家の内部。これは実物大のもの。東の窓(向かって右)はカムイ(神)が出入りする窓と言われていて、この外から人間が家の中を覗くことは絶対に許されないそうです。

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日本コーナー。青森のねぶたです。ただし、これは弘前市のもので扇形になっているのが特徴。(青森市のものは人形の形になってます)弘前市のは、「ねぶた」ではなく、「ねぷた」というのが正しいそうです。

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五箇庄の合掌造りと竹富島の民家の模型。これは縮小模型ですが内部まで実によく出来ています…。

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楽器コーナーより。雅楽に使われる楽器がずらり勢揃い。

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これも楽器コーナー。バリのガムランのフルセット。

これらは山ほどある展示品のほんの一部なんです。この他にビデオテーク(視聴覚コーナー)も必見です。世界中の地域に関する何百種類もの番組(大体10~20分程度)があるのですが、プログラムが超マニアック。「ラクダ肉のおいしい食べ方」、「あるベリーダンサーの生涯」、「東北○○村のお正月料理」、「中国○○族の結婚の儀式」とか…。私がこの日観たのは「マヌーシュ(フランスのジプシー)の生活」、「ベリーダンスの歴史」、「アメリカ村(和歌山県日高郡)」、「オランダチーズの作り方」、そして「芭蕉布(沖縄の伝統織物)」、「恐山のイタコ」、それから「2002年ソウルスタイル~李さん一家の場合」です。

マヌーシュの話は、彼らがどんな部屋に住んでいるのか、仕事やごはんはどうしてるのか、学校には行っているのか、そしてなぜ移動するのかなどがテーマになっていました。ベリーダンスの番組は、その発祥とグローバル化について紹介されてました。余談ですがベリーダンスもフラメンコもジプシーの文化で、ジプシーと言われる人達はインド発祥でエジプト周辺に移動し、そこからヨーロッパ中に散らばったらしく、なんとジプシーという呼び名は「エジプシャン(エジプト人)」から派生したそうです。アメリカ村は大阪のミナミではなく、和歌山県の日高郡美浜町(有田の南、御坊の近く)というところにあります。ここは19世紀の末から3000人もの人がカナダに移民した小さな村で、歳をとってカナダから引き上げてきた人たちが多く住んでいるそうです。記録映画は少し古いものでしたが、どうみても日本人のおじいちゃんおばあちゃんが、買い物に行って「すみませーん、グッドモーニング。今日はねえ、カフェーをツー(2)、それからブレッドもください」とか言ってるんですよ。雑貨屋の売上上位はコーヒーとパン、それからピーナッツバターとか…。カナダから一時里帰りしている旧友に会ったおじいちゃんも「あんたもそろそろカナダに戻って息子一家と暮らしたら?」と言われて「うーん、そうだなあ。でもIt's not the time(まだそういう時期じゃない)。」とか突然英語で…。こんなところがあるなんて知らなかったからびっくりでした。

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どうですか、みんぱく、行ってみたくなりませんか? 入館料は420円で、この切符を買うと万博公園内の自然文化園も入場できます。広いしピクニックもできるし、最高ですよ。ちなみに6月18日は入場料無料デーだそうで、世界の音楽を聴けるイベントがあるそうです。
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by cita_cita | 2006-05-29 23:58 | その他
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