早春の奈良、東大寺とならまち散歩

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祝日を利用して奈良に遊びに行って来ました。ずっと前から奈良に行きたいと思って、SAVVYのガイド本なんかも買っていたのですがなかなか時間が取れず、やっと念願の奈良行き実現となりました。その間、高知沖縄岡山なんかにはマメに出かけていたのですが…奈良ぐらい近いと逆に「いつでも行けるし」と後回しになってしまって。

今回のメンバーは同じく奈良に行きたいと言っていたちかりんと、奈良在住のきなちの3人でした。ここ数年奈良に行った機会といえば、去年の初詣に桜井の大神神社(おおみわじんじゃと読みます。三輪明神とも呼ばれています)に行ったのと、4月にウルフルズのライブを奈良駅前のなら100年会館で見たこと、あとはそれからさかのぼること数年前に吉野にカヤックをしに行ったのと飛鳥にドライブラリーに行ったこと、この4回ぐらい。というわけで、奈良駅周辺を歩くなんて実は小学生の遠足以来です。もちろん東大寺の大仏もそれ以来見ていないわけで…今見るとどれぐらい大きく感じるんだろう…と期待は膨らみます。
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奈良駅周辺の地図。お寺だらけ!さすがです…全部回るとお賽銭が大変そう。

ここ数年、奈良駅周辺にはどんどん新しい店がオープンし、新たな街づくりがさかんです。街づくりといっても、もともと歴史のある地区だけに、再開発といったほうがいいのかもしれません。それも、新しいビルがどんどん建設されるという再開発のイメージではなく、既にそこにあった建物や町並みに新しい空気を吹き込むというものです。京都でも町家の再利用が行われていますがちょうどその規模が町一帯に大きく広がった感じ。というわけで、今回のメインの目的としては久しぶりに訪れる定番スポット(東大寺、興福寺、奈良公園など)と、新しいお店の多い「ならまち」周辺を散策すること、この2つです。

e0066369_1185118.jpgお昼前に待ち合わせして、自転車を借りようか検討しましたが雨が降るかもしれないということで今回はてくてく歩いて回ることに。3人で駅前を出発し、まずは昼ごはんを食べようということになりました。チェックしておいた「古書喫茶 ちちろ」は改装中のため、残念ながらお休み。他のお店もなぜか火曜日お休みという店が多く(きなちによれば奈良ビブレの休みが火曜日だから?とのこと)、お昼ご飯ジプシーになりそうな予感に焦りつつ、ガイド本で紹介されていた「ごはん芽屋(めいや)」というお店を見つけて入りました。このお店、住宅地の中のそのまた路地の奥のすごーく分かりにくいところにあります。この日ずっと町歩きしていて分かったのですが、この辺りはいかにもお店です!というような店構えではなく、一見普通のお家にしか見えないお店、しかも週3日だけとか、金・土・日だけやっているお店が多いのです。路地を歩き回るのが大好きな私たちにはそれだけでも楽しめました。芽屋さんは、「なんの気なしに食べられて、気がついたらお腹いっぱい。そんな普通のゴハンを出していけたらいいな」というコンセプトで作られたお店だそうです。店内もとってもすっきりしていて、ごはんもすごく美味しかったです。
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芽屋の店内。職人さん手作りの椅子やテーブルが並びます。
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今週のお肉の定食。「チキンソテー黒胡麻ソース」。鶏もも肉と蒸し野菜をフライパンで焼いて、黒胡麻やオリーブオイルを混ぜた和風のソースをかけたもの。
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今週のお魚の定食。「サンマの蒲焼丼」。中骨をはずしたサンマに生姜汁を加えた蒲焼のタレをからめて焼き、青菜のナムルと炒り玉子と一緒に丼にしたもの。

e0066369_11115517.jpgお腹も満腹になり、今度は東大寺の方へ。正面からではなく北側(裏手)から回っていくことになりました。途中、NATIVE WORKSという店の前を通りかかり、ちょっと立ち寄りました。このお店のカードが、さっきの芽屋さんに置いてあるのを見ていたのです。築何年になるのだろう…というような古い木造の建物の中には、少しずつ、色々な品物が丁寧にディスプレイされています。ここではフェアトレードの商品、オーガニックコットンの靴下(地元の靴下工場の方が立ち上げた独自のブランドの商品だそうです)、大手アパレル企業出身の店長さん手作りの服などが置いてあります。フェアトレードっていうのは、ただ資金的援助をするのではなく、適正な価格で商品取引を継続することで、南の国々の持続的な生活向上を支えようという活動です。アジアやアフリカ、中南米などの農村地域に暮らす人々に仕事の機会を提供することも目的になっています。私はここでフェアトレードのオーガニックコットンのハンドタオルと、前の記事で書いたアルガンクリームを購入しました。ハンドタオルは洗えば洗うほど柔らかくなじんでくるそうで、ヨガのレッスンに行く時に愛用するつもりです。
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NATIVE WORKSの入り口。とっても素朴で「無理せずできることを時間をかけてコツコツやってる」という雰囲気がすごく落ち着きました。小さな店なのに居心地がよく、また来たい店になりました。

e0066369_1115384.jpg5分ほど歩くと東大寺に到着しました。いるいる、もうあちこちに鹿がいっぱい。奈良公園に鹿がいるっていうのを、私たちは当たり前のように思っていますが、改めて意識して見てみるとかなりシュールな光景です。外国人観光客なんかは、この光景を見て本当にびっくりするそうです。鹿と遊ぶのは後にして、お待ちかねの東大寺の敷地に入りました。「で、でかい!」 私もちかりんも久しぶりに見る大仏殿の建物の大きさにびっくりです。京都でももちろん大きいお寺はありますが、横幅や面積はともかく、ここまで高い木造の建物って無いと思います。そして正面から建物にまっすぐ伸びる参道。ちょっとアンコールワットを思い出してしまいました…。ワクワクしながら建物に入り、大仏様とご対面! 「で、でかい!」 またまたびっくりする私たち。大仏様の周りをぐるりと一周していろんな角度から見たり、「鼻の穴」のサイズといわれる柱の穴くぐりをする子供たちを観察したり、めいっぱい堪能して外に出ました。ああ、本当に来てよかった。京都からわずか1時間足らずのこの場所に、こんなすごいものがあることをすっかり忘れていました。
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横からお顔拝見。周りにたくさんお弟子さん(菩薩様?)を従えていますねー。
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これは蓮華坐のレプリカ。大仏様が座っている土台です。
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蓮華坐にはお経を図式化したという絵が書かれています。上半分は大きな絵、下半分にはこの写真のように小さな絵がいっぱい。こんなの書いてあったなんて、小学生の私は全然気付きませんでした。あの頃は一体何を見ていたんだろう…
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小学生は蓮華座よりもこっちに夢中ですね。柱の穴は大仏様の鼻の穴と同じらしくみんな一度はくぐってみます。子供ばかり列をなしていたので私たちは遠慮しました。っていうか、この大きさじゃオトナは無理?そういえば、ウルフルズのメンバーは昨年ここに来て4人全員通れたとか。でもメンバーみんな見事に細いですからねー

ここから奈良公園の中を散歩しながら南に移動します。途中、お約束の鹿せんべいを買って鹿と戯れるのも忘れずに。でも、戯れるというか追いかけられて逃げ回ったのが正直なところ。鹿に仲良くせんべいを挙げている写真を撮るために、20枚もせんべいを使ってしまいました…。しかも私のラビットファーのコートをかじられてよだれまで付けられてしまい(でも毛をむしられなくてよかった)、最後には「もぅー!こっち来ないでよー」と鹿に本気でキックする私…。私一人だけではなく、老若男女問わずそんな光景があちこちで繰り広げられている早春の奈良公園です。
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なんとかえさをやろうと近寄るのですが…
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追いかけられて…
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追い詰められて…
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20枚目のせんべいでやっと成功。長かった!でもここまでする必要があったのか???

公園を抜けて、ちかりんの知り合いという「かぶりもの作家」のチャッピー岡本さんの仕事場にお邪魔しました。もうすぐ仕事場を引っ越すとのことで、片づけ中のところだったのに、すごく楽しい方で長々と滞在してしまいました。かぶりものって、最初聞いたとき「帽子」もしくは「着ぐるみ」みたいなのを想像していたのですが、そのどちらでもありませんでした。詳しくは写真を見てもらいたいのですが、基本的に一枚のシートをカットして作られるものなんです。事務所には、既に商品化されているもののほかに、試作品もたくさん並んでいて、みんなであれこれかぶって遊びました。チャッピーさんの名前はChange Happyを略して、「かぶりものやダンボールを通してみんなでハッピーになろう」という気持ちをこめてつけたそうです。チャッピーさんはダンボール作家としての顔も持っていて、「TVチャンピオン」のダンボール王選手権(なんやそれ)でも決勝まで残ったほど。本業はどっち?と聞くと、「かぶりもの。でもダンボールの方がよく売れてる」と言ってました。だめじゃん(笑)
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かぶりものでいっぱいの棚。
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かぶりものをかぶるきなち。”夜の蝶”って読んでね☆
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「ワンバイザー」を装着するチャッピーさん。芸人ではありません。でも芸人魂を見た。
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ダンボールの椅子。めっちゃ丈夫です。
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これは商品化された作品。阪神ファンならぜひ!購入はこちらまで。

チャッピーさんにならまちの入り口まで送ってもらい、今日のもう一つのお楽しみ、ならまち散策の時間です。ならまちの印象は、京都の町家地区にも似ているけれど、もっと素朴で、もっと地元密着という感じがしてとても気に入りました。やっぱり、京都の町家の場合は、「大きな会社が資金を出して、作られた」というものも多いので…奈良の町家はもっと地元のひとりひとりが頑張ってるという感じで、よかったです。今回は時間の都合であまりたくさん回れなかったのですが、次回はならまちを中心に歩いてみたいと思います。
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ならまちでも人気のカフェ、カナカナ。
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こちらはロクシカカフェというお店。ケーキが大人気で売り切れ続出でした。
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風情のある漢方薬局。もちろん現役で営業中です。
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普通のお家もこんな感じ。入り口の通路から何かしっぽみたいなのがちらちらしてると思ったら…
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締め出されたワンコが「入れて~入れてよ~!!」とアピールしてました。必死です。

最後に晩御飯を・・・と本でチェックしていた「鬼無里(きなさ)」というお店をのぞいたのですが、人気のあるお店らしく、6時から予約で一杯だとのこと。今回はあきらめて、きなちの案内してくれたお店に行きました。こちらは、メニューの数はそんなに多くはなかったけれど、ひとつひとつ、丁寧に作ってあるという感じで味もとてもおいしかったです。とくに、ごぼうと鶏皮のポン酢ごま和えというのが絶品でした。
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これがごぼうと鶏皮の一品。お酒に合います!

今回も楽しい仲間のおかげで、とっても充実した休日を過ごせました!姫路からわざわざ出てきてくれたちかりんと、私たちが不慣れな中、地元を一生懸命案内してくれたきなちに感謝です。いつもありがとうね。

おまけ。奈良で見たものいろいろ。
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ビニール鹿。おみやげの定番。「見仏記」のみうらじゅん氏の家にはいくつもあるらしい…
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きなちが「きれいな場所に連れていってあげる!」と案内してくれた浮見堂。あれ、池の水がないやん!?なんと水を抜いて工事中でした。水がないとキレイ度がダウンすることが判明。
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興隆寺の五重塔。古都奈良らしい風景です。
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東大寺南大門の金剛力士像(運慶・快慶作)ですね。昼間よりライトアップされたときの方が良く見えるそう。
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そんな金剛力士像(仁王様)の目の前で堂々と仁王立ちする鹿。むぅ、おぬしやるな。
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ならまちで古くから信仰されている庚申さん。おサルさんが神様のお使いとされ、たくさんの猿の人形(赤いの)が数珠繋ぎに下がっています。町内の家の軒先にも、家族構成に合わせて(大人は大きい猿、子供は小さい猿など)下げるのが慣わしだそう。家族の一員が家を離れる時はその人の分を庚申さんの境内に預かってもらうそうです。魔よけの意味もあり、その人の身を災厄から守ってくれるらしく、身代わり猿とも呼ばれるとか。
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by cita_cita | 2006-03-23 23:30 |
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