この映画が気になるのだ。

e0066369_1783163.jpg今見たい映画、いくつかあるのですが、4月に公開される「寝ずの番」がものすごーく気になっています。原作が私の尊敬する故中島らも氏であるというだけでも、私にとっては見る価値大なのですが、マキノ雅彦(津川雅彦が監督として使う名前)初監督作品であり、そして何よりテーマが落語、それも上方落語というだけで「これを見ずして何を見るんだ!」という勢いなのです…

実は、私、大学時代に落研(落語研究会)でお囃子(三味線)を担当していたこともあり、落語には非常に思い入れがあります。私は落語は担当しなかったので、もっぱら部員のお手伝いとか、彼らと冗談を言い合ったりゲームをしたりして部室で授業の空き時間をつぶしたりと、たいした活動はしていなかったのですが、それでも落語はたくさん聴きました。部室には部の財産である「米朝落語全集」全40巻(当時はカセットだったけど今はDVDもあるみたい)が大切に保管されていて、部員が寄席稽古をするときは聞き役に回ってえらそうに気付いた点をアドバイスしたりなんかして…(笑) 勉強のためにと、みんなで寄席にもたくさん行きましたね…その頃、関西では全国ブレイク前のダウンタウンが「4時ですよーだ」って番組をやっていて、その中のコーナーで部員がコントをさせてもらうことになり(もちろん1回きりです)みんなでワクワクドキドキしながら心斎橋の2丁目劇場に行ったことも、今、これを書いていて思い出しました…。 三味線をやりたかったことと、いつも笑って楽しく過ごせるだろうなと思ったのが入部のきっかけでしたが、落研というのはいちびり(関西弁でお調子者)の集団なわけで、全員素人のクセにネタ帳とか持ってて(笑)隙があれば誰かを笑わせてやろうと思っていますから、私の計算通り部室では楽しい思い出がいっぱいできましたね。

e0066369_1712611.jpgところで去年、「タイガー&ドラゴン」で落語がちょっとしたブームになりましたが、あちらは東京が舞台だったため江戸落語がメインでした。 落語には、古典と新作っていう分け方もあるのですが、まず、一番大きな分け方は「江戸落語」と「上方落語」です。ちなみに「笑点」で出てくるのはみんな江戸落語の噺家さんですね。この二つ、いろんな違いがあるのですが、一番分かりやすいのはことばの違いですよね。それからお座敷で始まった江戸落語に対して、上方落語は飲み屋さんなど大衆が集まる盛り場で始まったものなので、全体の雰囲気も全然違います。ひとことで言うと江戸落語は粋で玄人っぽい感じ、上方落語はベタで大衆的な感じです。登場人物も上方は、関西商人が多くて、お侍さんはあまり出てこないし。ネタのラインナップも、ところどころ同じものもあるのですが(もちろん当時から江戸と上方の交流はあったので)それぞれ独自がネタも多いです。基本は共通のネタだけど微妙に違うものの例では、「時うどん」っていう話、短くて分かりやすいネタなのでメジャーですが、江戸だと「時そば」なんですねー。この2つ、聞き比べると面白いですよ。

e0066369_1714109.jpgその他の違いとして、小道具があります。上方落語は座ったひざの前に見台(けんだい)っていう台(小さい机みたいなの)とその前にひざ隠し(ついたてをみたいなの)を置いて、手には小拍子を持って登場するのです。これを見台に叩きつけてパチンパチンという音を立てて場面転換の勢いを付けたり、ドアを閉める場面での効果音にしたりします。江戸落語だと扇子と手ぬぐいぐらいしか小道具は使わないですよね。ちなみに扇子は、実際に扇ぐ使い方のほか、お箸として使ったり(「時うどん」など)、筆で字を書いたり(「代書屋」など)色々な場面で活躍します。(手ぬぐいは紙に見立ててたかな…)
あと、私の出番としては、「はめもの」っていうのがありました。三味線は東西とも、演者が登場するときの出囃子(これは演者によって異なる)を演奏するために使われるのですが、上方落語ではネタの最中にも登場することがあります。江戸落語ではこれがありません。例えば、おばけが出る場面で笛と太鼓で「ヒュードロドロ…」みたいな効果音を出したり、雷がなったり階段から落ちたりする場面で太鼓や三味線が使われたり、お座敷遊びをしてる場面では実際に芸妓さんの代わりに三味線を弾いたり…派手で動きが多くてにぎやかなのが上方落語の特徴です。…といいつつ、ちょっと調べてみたら江戸落語でも「お化け長屋」っていうネタで鳴り物(楽器)が使われることがあると書いたサイトがありました。気になるので ㈳落語協会(江戸落語の協会。上方落語には別に上方落語協会があります。現会長は桂三枝師匠)に電話で問い合わせたところ「江戸落語でも、一部の噺家さんがお化け長屋のほか、稽古屋、紙屑屋、立ち切り(上方では立ち切れ線香)などの演目で鳴り物を効果音に使うことがあります。しかし、一般にはほとんど使いません」とすぐに明確な答えが返ってきました。あーすっきりした。

てなわけで、落語とかお笑いに関して書き出すときりがなくなっちゃうのでこの辺で。次は「寝ずの番」を見た感想を書くときにでも…。ああ、なんだか久しぶりに落語を見たくなったなあ(笑)
[PR]
by cita_cita | 2006-03-10 23:02 | お笑い
<< 日生のカキオコVS赤穂のイタリ... あめがいっぱい! >>