クリスマス in 八重山 その2

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2日目の朝目覚めると、なんだかいい天気!
さすがに朝は少し冷えますが、昨日とは全然違います。新潟の停電のニュースを見ながら、こんなぐらいで寒い寒いと騒いでいた自分たちを反省する宿泊客一同。たっぷりの朝食を食べて、自転車を借りて行動開始です。同じ宿に4泊目のK君は、転職のために仕事を辞めて、ちょうど空いた時間を利用しての旅だそう。昨日までの3日間で4冊も本を読んだそうで、天気が悪かったのでまだ島内散策も十分してないとのこと。まずは一緒に自転車で「日本最南端の碑」に向かいます。天気がよく、温度も上がってきて快適なサイクリング。同じことを7月ぐらいにやると本当に頭がクラクラして日射病になりそうですが、この日はちょうどいい感じ。約20分のサイクリングで最南端の碑に到着しました。

e0066369_0394079.jpg最南端の碑。この先にはフィリピンがあります。昔、人頭税に苦しめられた波照間の人たちは、この向こうに「パイパティローマ(南波照間)」という伝説の楽園があると信じて危険を顧みず島を脱出したのだそうです。人頭税というのは悪名高い重税制度で、琉球政府が八重山と宮古地方に260年間にわたって課した制度です。収入の多少に関わらず、家族の人数に応じて掛けられる税金なのでこの制度のせいで人減らしが行われたり、辛い歴史がたくさんあるそうです。逃げ出した人たちはパイパティローマにたどり着いたのでしょうか…ちなみにパイは南、パティローマは波照間のこと。東西南北は八重山では「アガリ」「イリ」「パイ」「ニシ」といいます。波照間一番人気のニシ浜は西ではなく、北にある浜なのです。私は頭では分かっていてもややこしくて、つい方角を間違えてしまいます。

e0066369_0402618.jpgここから一気にニシ浜に向かいたいところですが、なんせ島の南の端と北の端。集落から外れた外周道路には途中に売店なんてありません。とりあえず水分補給を、ということで先に波照間空港へ向かいます。ちょうど今日の飛行機が離陸するところを見られました。波照間と石垣を結ぶ飛行機は1日1便。9人乗りのプロペラ機です。空港が開いている時間も短いのでスタッフはほとんど副業感覚。(もちろんパイロットを除く)例えば私が前回宿泊した「みのる荘」のオジイも飛行機の動く時間はここで仕事をしています。最初に見たときは衝撃的でした。だって、昨日宿で片付けしていたオジイが今日は滑走路で誘導係をしているなんて、普通はありえない…。でもそこが波照間のテーゲーさ(大体、ほどほどの意味)というかおおらかさというか。 空港の売店ではフレッシュジュースが色々揃っています。珍しい長命草やもずく、よもぎのジュースなんてのもあります。e0066369_0405686.jpg
今回はマンゴーがなかったのでパッションフルーツのジュースを注文。酸っぱさと冷たさで元気復活!売店のネエネエに波照間の話を色々聞きます。「波照間の人はあんまり海で遊ばないから昔は泳げない人が多かったよ。私もそうだよ。」と、意外なことを知りました。最近では小学校で水泳の授業があるそうです。もちろんプールなんてないのでいきなり海での実習。次にK君が「波照間に散髪屋さんってあるんですか?」と質問。「駐在所の隣がそうだよ」とのこと。看板なんて出てなかったけど、地元の人が知ってればいいから必要ないんだなと納得。どうやらK君は波照間滞在中にそこで散髪をするつもりらしい。どうなったか見てみたいなあ…。

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さあ、いよいよニシ浜へ!アップダウンのある道をひたすら北へ北へ。(外周道路は約10kmぐらい)目の前にニシ浜が見えました! いつもそうですが、この海の色にはもう言葉も出ません。初めて見たときは鳥肌が立つような感じがして、あの青さに目をやられてしまいました。ただ青いのではない、繊細なグラデーションになっていて、遠くの方は濃い群青色に、真ん中あたりはクリームソーダみたいな色、その手前は淡いミントゼリーみたいな色、波打ち際は透明で陽の光を受けて琉球ガラスみたいにキラキラ輝いているのです。波が行ったり来たりするたび、キラキラが生き物みたいに動いていつまでもいつまでも目を離せないのです。ニシ浜のそばの東屋で本を読んだり手紙を書いたり、疲れたら眠ったりしていたら何時間でも過ごせます。本から顔を上げるときや、居眠りから目を覚ますとき、またニシ浜が見えます。そのたびに「あー、また波照間に来られたんだ」と思う至福の時間です。ニシ浜があれば他には何もいりません。(と言いたいところですが、他にも色々あって全て含めて波照間が好きなんですけどね)

e0066369_0413568.jpg帰る途中で「みんぴか」に寄ってかき氷を食べます。12月の終わりに汗をふきながらかき氷を食べられるこの幸せ…。写真を撮るのを忘れてしまいましたが、ここの「黒みつスペシャル」は最高です。山盛りの氷の上にたっぷりの黒みつと練乳、そしてきなこがかかっています。本当にたっぷりなので、きなこをこぼさずに食べるのはきっと無理。そして、みんぴかからも遠くにニシ浜が見えるのです。最高…。みんぴかで一服して宿に戻る途中にお昼ごはん。食堂が少ない波照間では昼ごはんをどこで食べるかは毎日頭を悩ませるところですが、この日は「青空食堂」でタコライスを食べました。タコライス大好き!ボリュームもたっぷりで一気に眠くなってしまい、宿に戻って昼寝です。まるで子供の夏休み。でもこれが八重山の旅の醍醐味です。

5時の島内放送(音楽が鳴ります)で目を覚まし、シャワーにかかって(この日はシャワーで十分!)6時の放送(民謡が鳴って、「よい子は家に帰っておうちの手伝いをしましょう」というメッセージつき)と前後して、宿のヘルパーさんから「ごはんですよー」の声。今日のメニューはコロッケとお刺身、ゴーヤチャンプル、長命草のおひたし、呉汁(ごじる)などなど。呉汁っていうのはつぶした大豆のおつゆです。初めて飲みましたが、すごいボリューム。おつゆというより一品です。口の中が大豆でいっぱいになって噛めども噛めども逆に増えていくような気がします。豆乳汁っぽくておいしかったのだけど残しちゃいました。ごめんなさい。でも男性陣も平らげるのに苦労してましたよ。

夜は星空観測タワーに行きます。波照間は季節によっては南十字星が見えることで有名で、天文ファン垂涎の場所です。この日は雲ひとつない絶好の観測日和。照島荘には送迎サービスがないので、みのる荘に電話して送迎車に便乗させてもらうことに。この日の星空…「満天の星」という言葉がありますが、昔の人もきっとこれと同じような空を見て自然に「満天」という言葉が出てきたのだろうなと思いました。もちろん写真では残せなかったのですがしっかりと目に焼き付けてきました。係員のお兄さんによれば12月に入ってから一番の星空だったそうです。オリオン座の四角の中に、3つの星以外にもどれだけたくさんの星が見えたことか…。たまに京都でも1つ見える星があるのですが、それは一つの星ではなく「オリオン大星雲」という星の集まりであったことが分かりました。そしてびっくりしたのは金星とシリウス。なんと、星の光が海に移って光の筋が伸びているのです。まるで「月の道」のように。あんなの生まれて初めて見ました。それにしても、あれだけびっしりと星が見えていると、かえって星座を探しにくくなるものですね(笑)

この後、別の宿に泊まっていた友達との再会を祝い、幻の泡盛といわれる「泡波」で乾杯。泡波を入手するのは地元の波照間でも困難を極めるのですが、このときはちょうど運よく売店でミニボトルが入荷した時期でした。水で割るとすごく飲みやすくて大好きな泡盛です。波照間でニシ浜と星空を見て泡波…これであと三線があれば最高なのですが、お目当ての「後富底周二さん」(波照間在住の唄者)の星空ライブはこの日はお休みでした。残念。楽しみはまた次の機会に…。
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波照間にはやぎがいっぱい。この子もいつか食べられちゃう運命なのかな?
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集落中心にある波照間公民館です。いろんな催し物に使われます。
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空港のカウンター&待合ゲート。のどかです。
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波照間にはスーパーはありません。あるのは集落単位の共同売店。
これは照島荘に一番近い丸友売店。
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沖縄スタイルの赤瓦の家がたくさん残ります。確かに風通しは抜群…
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ニシ浜へ向かう道。自転車でここを通るときの満ち足りた気分といったら…
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by cita_cita | 2005-12-27 00:50 | 沖縄
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