「旅について書く」ということ

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今回アイルランドの旅の記録を書き終えて、思ったことがあります。
それは「私、こんなにアイルランドについて書きたいことがあったんだなぁ」ということ。私は自分がアジア好きで、特にバリ好きな人間だと思っていました。もちろんベトナムやタイや沖縄もお気に入りの場所で、そしてアイルランドのことにも平均的日本人よりは興味があるという自覚はありました。でもこうやってアルバムにしまいこんであった写真を1枚1枚選び、少しずつ旅の記憶をなぞっていくうちにあのワクワクした気持ち、アイルランドの存在を知り、来ることができてよかったと感じた気持ちをはっきりと思い出しました。あの8日間の凝縮された時間の中で、自分はこんなにも多くの人と出会い、多くのものを見て、多くのことを感じたのだなと驚き、それをまた今再び感じることができてブログを始めてよかったなと思っています。

私は、ブログを始めたとき、日常の思ったことに加え、自分が好きな「本」や「映画」、そして「旅」の話を少しずつでも書いていければいいなと思っていました。でも同時に、自分が思い入れのあることについて書くことの難しさも感じていました。思い入れが薄いものについては逆にさらりと書けてしまうものですが、好きなことについてはあまりにも色んな思いが湧いてきて、うまく文章にできないからです。実際、私は自分が一番深い思い入れを持っているバリ島の話や、おそらく一番好きな作家である「宮本輝」の作品についてはまだ一度も書いていません。
でも今回、アイルランドの話を書いてみて、自分の中から記憶と共に思いがけずたくさんの言葉や感情が出てくるのにびっくりしました。そして、それを一番楽しんでいるのは自分でした。旅に限らず、自分が大切に思っていることについて書くということは、自分の個人的な経験や感情を、第三者に伝えるという行為です。そのためには、自分の頭の中でただぼんやりと存在している記憶や思考の糸をほどいて、改めてきれいなマフラーに編みなおすような作業が必要です。そしてその作業を通して自分は結局のところ何に感動したのか、何に腹を立てたのか、何に泣いたのか、つまるところ自分という人間の一面を客観的に見ることができるような気がします。それは、自分を見つめなおす良い機会となってくれるかもしれません。

これから少しずつ、私が今までしてきた旅について、もちろんバリの話も含めて書いていきたいと思います。
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by cita_cita | 2005-12-11 22:42 |
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