東北ボランティア日記 1日目~2日目

ボランティアの記録をまとめようと思ったけど、キレイにまとめられそうにないので、とりあえず毎日何をやっていたかを日記風に書いていこうと思います。

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出発は9/17、土曜日の夜7時。津の駅前に集合してみんなでバスに乗り込みました。今回出発するのはチームみえ28便、男性9名、女性7名の16名。4月からずっと継続的にボランティアを送り込んでいます。メンバーは1週間前の説明会で集まっていたものの、ほぼ初対面に近い状態でみんな緊張気味。走り出したバスの中で順番にマイクを回して自己紹介を行いました。バスは岩手から来たとっても立派な観光バスで、1人2席使えるのですごくゆったり。これで岩手まで15時間、なんとか頑張れそうです。

途中ほぼ2時間おきに休憩を取りながら、早朝4時頃に福島の安達太良SAに停車。ここまで来ると休憩中の人達もボランティアらしきグループが増えてきて、関東からの日帰り弾丸ツアーなのか、もう装備を身につける準備をしている人達も居ました。

5時半に仙台付近を通過し6時過ぎに前沢SAで朝食を兼ねた休憩。もう岩手県に入っています。このあと花巻で高速を降り、遠野のコンビニで8時頃休憩。この辺りではまだ車窓の風景に震災の影響はみられませんでした。

でもここから釜石市街、大槌町を通過していくと景色は一変しました。1Fが津波で突き抜けてすっからかんになった商店街が続き、何も無い広大な荒れ地に焼け焦げた小学校(これは後で大槌小学校だと分かりました)や役場の建物がポツンと残っています。初めて見る被災地の光景にそれまで賑やかにしゃべっていたバスの中は皆、言葉を無くしてただ窓の外をずっと見るしかありませんでした。 正直なところ、「半年経ってこれなのか」と愕然としました。

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10時半に私達の活動拠点になる山田町のボランティアセンター(以下、山田VC)に到着。ここは体育館と武道場が併設された場所で避難所として使われていましたが、今は仮設住宅ができたため体育館をボランティアセンター本部、武道場をボランティア用の宿泊施設として使っています。前のグラウンドにはヘリコプターや非常用の救援車なども停まっています。

滞在中の食事は、昼はおにぎり(300円)、夜はお弁当(500円)を地元のお店に注文することができます。これがお店の収入源にもなるので積極的に利用することにしました。朝ご飯だけは保存の利くものを自分で持参していきます。私はカップのおかゆやバナナ、魚肉ソーセージやスープの素などを持って行きました。時間があれば買い出しも可能ですが、万一、非常事態が発生した場合、これらが非常食ともなるのでしっかりした準備が必要です。でも、初期の頃にボランティアに入られた人達が自分で持ち込んだテントやカセットコンロで自炊されたことを考えれば、今はポットや電子レンジ、冷蔵庫も準備されていて本当に恵まれていたと思います。これまでのボランティアさんの苦労の積み重ねがあってこそ私達が快適に過ごせたのだと感謝あるのみです。

到着後、前便からの引き継ぎを終え、昼食を済ませ、作業できる服装に着替えて集合します。基本、長袖長ズボンに帽子、長靴+安全中敷き、革手袋、ゴーグル、防塵マスクというのが必須の装備です。これらはすべて個別に準備していきます。たいていホームセンターでそろえることができます。面倒なようですが、ボランティアは何事も「自己完結」、周りに迷惑をかけないというのが鉄則だそうです。

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お昼の空き時間に獅子舞がやってきました。この日はちょうど山田の大きなお祭りの日でした。街灯も少なく道路も不安定な状態なので、本来ボランティアは夜6時半以降の外出が禁止されているのですが、この日は地元の方の計らいでお祭りを見に行くことが許可されたのです。

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ボランティアセンターではマッチングというものが行われます。これは依頼者さんからのニーズに応じて、適当なボランティアに適当な仕事を割り振っていくというもので、山田VCでは朝と昼の2回行われます。私達の初仕事は、住宅地のがれき処理と決まりました。

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仕事が決まったら、必要な道具類を借り出します。スコップ、つるはしなどは聞いたことがあるけど、レーキ、じょれん、じゅうのうなど初めて聞く道具もたくさんあります。これらをそろえて、数をチェックし、車に積み込んでいざ出発です。

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この日の現場は海が近くて海抜も低く、雨が続くと今でも水浸しになってしまうところです。多くの家が津波で押し流されてしまい、大きながれきを取り除いた今は土台しか残っていない家が殆どです。私達がお手伝いさせていただいたお宅も、周りから4,5軒の家が次々に流されてきて、こちらのお宅の後ろにある高台の壁面にぶつかって、そこで止まったため、他の家のものもたくさん見つかったそうです。

土の中にガラスや陶器の破片や釘が混じっています。また、夏の間に好き放題に伸びた雑草も生い茂っています。これらを順番に取り除いて、土をきれいにして、地面を平らにしていきます。また、溝のある部分にはヘドロの混じった泥がたまっていて、悪臭を放っています。これらもみんなで協力してかき出していきます。涼しくなったとはいえ、晴れの日の作業は熱中症に注意です。だいたい15分から20分おきに休憩をとります。すこし多すぎる気もしますが、どうしても作業が始まると熱中してやりすぎてしまうので、作業班長が定期的にみんなに声をかけて休みます。

だいたい2時間半程度で午後の作業は終了しました。この日だけでは終わりきらなかったので、この現場は翌日に持ち越しとなりました。この日、土の中から表札が発見されました。依頼主さんに確認すると、こちらのお宅のもので、ここに住んでいた依頼主さんのお父さんの名前の入った表札でした。大変喜んでいただけて、私達もうれしかったです。

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センターに戻って、近所のキャンプ場にシャワーを借りに行きます。本来有料なのですが、管理人さんの好意により、ボランティアは無料でここを使わせてもらうことができます。日常当たり前にお風呂やシャワーを使うことができる環境からこちらに来ると、こういうひとつひとつの好意をありがたいと思うし、私達の後に来るボランティアさんも気持ちよく貸し借りできるようにルールを守らないといけないなと感じます。

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さて、夜はお待ちかねの山田のお祭りです。山田八幡宮と大杉神社のお祭りで例年3日間開催されるそうですが、大杉神社が被災しておみこしも流されてしまったため、今年は2日間で岩手山田復興祈願祭ということになりました。八幡宮の周りには夜店が集まってとても賑やか。びっくりしたのは若い人や子供達の数がとても多いこと。なんとなくお年寄りや年輩の方が多い印象を勝手に抱いていたので、イメージを覆されました。

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通常は阿波踊りのように町中を練り歩きながら踊りの列が入り乱れるのだそうですが、この辺りの地域は被害も大きく、街灯もなく危険なため今年は境内でのみ踊りが披露されました。私達が昼間見た獅子舞も、夜、祭りの灯りの中で見るとさらに映えて見えました。頭上には大漁旗がひらめいて、山田が漁業の町であったことを思い出させてくれました。

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そして特に感動したのが、八木節。若い人達によるものすごい活気のある踊りです。就職や進学で岩手から他の地域に出ている人達も、この八木節を踊るために帰ってくるのだそうです。この踊りはぜひ動画で見てもらいたいと思います。



音楽が無くなってからがまたすごかったのです。見ていて鳥肌が立ちました。


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この日、山田の人達がこの半年間お祭りをどれほど心待ちにしていたか聞きました。山田の人達の復興にかけるパワーや、故郷を愛する気持ちが痛いほど伝わってきて、一層すばらしく見えました。
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by cita_cita | 2011-09-27 01:02 |
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