はじめてのBIG ISALAND その3

ハワイ島2日目。リリコイインのあるホルアロアが位置するフアラライ山の中腹は一日の中での寒暖の差が大きく、午前中は強い日差しが降り注ぎ、午後はにわか雨が降って気温が下がることが多いため、コーヒー豆の栽培に適しているそうです。このあたりから南に続く道路に沿って何十軒もコーヒー農園が点在しているため、Cofee Belt(コーヒー地帯)と呼ばれています。この辺り一帯では今から1世紀以上前に日本から夢を抱いて沢山の移民がやってきて一時衰退しかけたコナコーヒー作りを支えてきました。1910年代頃までは、コナコーヒーの栽培者の8割が日系人ということもあったのだそうです。滞在中、数え切れないぐらいコナコーヒーを飲みましたが、日本で感じていた味と比べ、本物のコナコーヒーのずっとずっと澄んだ、うっとりするような香りと味に驚きました。よく、いいコーヒーをほめるときに「雑味がない」という表現を聞きますが、このことだったのかと初めて実感したほど。私たち日本人の先祖が異国でがんばってくれたおかげで、彼らの努力の結晶である、こんなにおいしいコーヒーが飲めることに本当に感謝…。


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宿から少し車を走らせると見えてくるのがドトール・マウカ・メドウズ。ドトールの所有する広大な農園です。ここは沢尻エリカが身内だけの披露宴を行ったとかで話題になった場所だそう。通常結婚式などはできないそうですが、有料で記念植樹をさせてもらえるため、ハネムーンで訪れたカップルが思い出にコーヒーの苗を植えることも多いそうです。

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もう少し走るとコナ・ブルースカイ・コーヒーに到着。ここは一番気に入って、滞在中3回も行ってしまいました(笑)。試飲を楽しんで、説明を聞きながら自分好みのグレードのコーヒー豆とロースト(浅煎・深煎)を選びます。ここでは最高ランクのエクストラ・ファンシーを使ったエステート・リザーブ(ダーク)、貴重なピーベリー(ミディアム)、それと豆のランクは中ぐらいだけど試飲で飲んで一番気に入ったオハナ(ダーク)をそれぞれ購入。オリジナルのTシャツやエコバッグなども売ってます。

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店員のサラちゃん。すごく親切な子で、「ホワイト・ハニーを買える場所知ってる?」って聞くとわざわざ生産者に電話をかけて卸し先を確認してくれた上、丁寧にそこまでの行き方を説明してくれた。また会いに行きたいな…。

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このホルアロアの一帯は、日系移民ゆかりの建物がたくさんあります。こちらのコナホテルもそのひとつで日系人が経営。1926年創業。今でも宿泊可能だそうです。

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こちらのコモストアも古くから日系のコモさん(漢字は不明)が経営しているジェネラルストア(よろずやさん)。この一家も農園を持っていておいしいコーヒーを販売しているそう。リリコイ・インのTrina(お母さん)によれば、コモファミリーのおじいさんは高齢のため、数年前からホノルルに住んでいてたまにホルアロアに来るそうで、今は親戚の方がコモストアと農園を運営されているそう。このお店の前はコナに滞在中、毎日車で通っていたのに結局コーヒーを買えなかったのがとても心残りで…。観光客向けではない、地元の人に愛されるコーヒーですごくおいしいのだそう。次回ハワイ島に行くことがあれば(行きたい!)ぜひ覗いてみたいと思います。

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昼ごはんはYokoちゃんと相談の上、タイ料理を満喫。カイルア・コナの中心部にあるKRUA THAI CUISINEというお店です。この辺りはホルアロアと比べるとたくさん店があり、車も多くてとっても都会に見えます。(あくまでもハワイ島の中では…ですが)

さくっとランチを終えて、この旅のメインイベントともいえるマウナケア山頂ツアーに合流です。マウナケア(ハワイ語で「白い山」)の山頂は4205m、ここまで車で登ってサンセットと星空を見るのです。ツアーを実施している会社はいくつかあるのですが、私たちは太公望ハワイという会社のツアーに参加しました。私たちの宿は幹線道路から離れていたので街中にあるキング・カメハメハ・ホテルの駐車場でピックアップしてもらいました。通常、日本人がよく宿泊する宿の場合は、ちゃんとホテルまで迎えに来てくれます。各ホテルで参加者をピックアップしながら、マウナケアのふもとに向かっていきます。


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最初のうちはこんな景色。これは空港周辺かな。溶岩が流れた跡の地面には乾いた短い草しか生えないみたい。それでも草がちゃんと生えてくるのを見ると自然の生きる力にびっくりしますね。下の写真は溶岩が転がった大地の上に白い石を置いて文字を書いてあるのだと思います。

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野生のヤギを発見。黒いヤギってめずらしい。他にもロバや白いフクロウが飛んでいるの(これは本当に珍しいみたい)なども見ましたよ。何か珍しいものが見えるたび、ガイドのケンさんが説明をしてくれます。このツアーでは、サンセットと星空がメインだけど長い道中、ハワイの歴史や自然について色々詳しい説明が聞けるのもすごく楽しかったです。

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途中からサドルロードという道に入ります。マウナケアと、もうひとつの山マウナ・ロアの間を縫う様に走っている道でアップダウンを繰り返しながら高度を上げていきます。ちなみにこの道は普通のレンタカーは保険が利かず、基本的には走行禁止となっています。

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サドルロードに入る前あたりから牧草地帯になっていきます。この一帯はパーカー・ランチという牧場で15万エーカー(607k㎡)あるそうです。といってもピンとこないかもしれませんが、東京23区と変わらないぐらいの大きさなのだそうです。個人所有の牧場としては、世界最大なのだとか。もちろん牧場の中に1本通った道を通過するだけなので牧場の全てを見られるわけではありませんが、それにしてもどこまでもどこまでも続くこの景色を見ているとハワイ島の大きさを実感します。この辺りは初夏の信州ぐらいの気候。さわやかな風が吹いていて半袖一枚で心地よく過ごせます。


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さらに進むと溶岩台地に景色が一変します。溶岩には大きくわけて2種類あり、パホエホエ溶岩とアー溶岩(どちらもハワイ語だけど学術的に世界で通用するそう。)というのだそうです。ここにある縄がうねったような形状はパホエホエ溶岩のほう。アー溶岩は気泡があって表面がギザギザしているんですって。中から生えているのはビロードモウズイカ。ヨーロッパ原産の植物だそうですが強い植物なので、日本も含めて世界各地に帰化していて河原や荒れ地で見 ることができるそうです。こんな溶岩の間からでも生えてくるんですね。

さらにさらに高度は上がり、2800m地点のオニヅカビジターセンターに到着。ここで食事と高山病予防を兼ねて1時間ほど休憩です。この日はかなり暖かかったそうで、Tシャツの上にパーカーとフリースだけでOKでしたが、もっと寒い日はダウンを着ないと我慢できないほどだそう。私たちは頂上での滞在時間が短いのでここで1時間休憩するだけでOKですが、天文台に長期滞在する研究者などは、この近くにある宿泊施設で1泊して体を慣らしてからでないと頂上に行くことはできないそうです。

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これがオニヅカさんの記念碑。オニヅカさんはハワイ出身の日系人で民間人として、ハワイ人として、そして日系人として初めてスペースシャトルの乗組員となった人です。1986年のチャレンジャーの悲しい事故により、宇宙を見ることなくお亡くなりになりました。ハワイの人達は彼の死を悼み、ここをオニズカビジターセンターと名づけたのだそうです。

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この辺りにわずかに自生しているギンケンソウ(銀剣草)。陽の光にあたると銀色に輝きます。ハワイの高山植物だけど、自然のものは絶滅の危機に瀕しているそう。

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約10時間にも渡り、運転手兼ガイドを務めてくれたケンさん。アメリカ生まれですが日本語でのすばらしいガイドをしてくださいました。

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また車に乗り込み、さあ、あと少しで山頂です。ここで世界各国の建てた天文台が見えてきました。11カ国、13台もの天文台があり、世界の天文台銀座と呼ばれています。その中には日本の誇る「すばる」もあります。今読んでいる池澤夏樹の著作「ハワイイ紀行」によれば、一箇所にこれだけ多くの天文台が集中しているのは南米チリのアンデス山脈と、このマウナケアだけだそうです。最新鋭の電波望遠鏡を使って天文観測するには、ただ標高が高いというだけでなく、年中を通し気候が安定しており(その意味ではモンスーンの影響をもろに受けるヒマラヤは無理)、しかもデータや統計を集計するための事務所が近くに設置できるよう、なるべく街から距離が近いということが求められるそうです。このマウナケアは国際空港であるヒロから車で3時間あまりで到着でき、しかも南半球には北半球と比べて大陸も都市も少なく空気も澄んでいるという、理想的な場所なのです。

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すばるの前で記念撮影。後ろの円筒形のがすばるです!

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見てくださいこの空の色。海抜4000mの深く、澄みきったブルーです。

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マウナケア(白い山)の名前の通り、山頂には雪が積もっています。

そしていよいよ頂上に到着。さあ、あとは刻々と変わりゆく空の色をお楽しみあれ…。

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日が沈みきった後、少し下まで降りて天体観測(一般人は日没後30分以内に頂上を立ち去らないといけない規制があります)。この日は半月になる手前ぐらいの状態でしたが、それでもものすごい数の星。ガイドさんによる星の解説を聞きながら、GPS付望遠鏡を覗かせてもらいました。これは現在の緯度・経度をセッティングし、観測したい星をインプットすると望遠鏡が勝手に動いてその天体に照準をあわせてくれるのです。すごいですね…。

この日は残業覚悟の大サービスでガイドしてもらい、宿に戻ったのは夜の12時ごろ…。太公望ハワイの皆さん、お世話になり、どうもありがとうございました!
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by cita_cita | 2009-05-26 21:50 |
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